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〇冷や汁

炎天下! 負けてなるかと、思えども。
・・・したたる汗に、女房のねぎらい、
野菜たっぷり、夏場は冷や汁!

  • 2人分の材料です。
  • アジの干物‥‥‥1枚
  • 木綿豆腐‥‥‥1/4丁
  • ナス‥‥‥1本
  • キュウリ‥‥‥2/3本
  • ショウガ‥‥‥1片(1片は、親指の1関節分程度)
  • 大葉‥‥‥3~4枚
  • 味噌‥‥‥大さじ1.5
  • 白煎りゴマ‥‥‥小さじ2
  • だし汁‥‥‥400ml
  1. 豆腐は水切りをしておき、アジの干物は香ばしく焼いて身をほぐしておく。
    (水切りの方法は、こちらのレシピを参考に♪
  2. ナスは銀杏切り、キュウリは小口にスライスして、塩味をしっかり感じる位の塩水にさらしておく。
  3. すり鉢に煎りゴマを入れて擂り、味噌も加えて擂り合わせ、そこにだし汁を少しずつ注いで味噌をのばしていく。
  4. に、ひと口大にちぎった豆腐とアジの干物、軽く水分を絞った野菜と千切りにしたショウガ、大葉を加えたら、よく冷やす。
  5. 器によそい、氷をいくつか浮かべる。

●ゴハンとくれば、汁物ですよね♡

 平安の頃には、すでに「貴族は1日2食」と決まっていたそうで、その合間には、菓子や果物を摂っていた・・・と資料にあります。 👀
 その当時から、供御(高貴な方の食前の意★)に、「御メグリ7種、御汁2種ナリ」と、記載してあるそう。 (゜_゜ )

 はたまた、平安時代に日本で施行されていた法律・律令の細則「延喜式」では、宮廷中心の行事食の献立が・・・。
 ん????
 ・・・考えてみれば、宮中での行事食とはいえ、これって「法律で献立が規定されていたっていう事ですかっ!?」

●さて私の驚愕は ともかく、その頃から「汁物料」なる言葉が、当時の書物でも使われており・・・。

 また「汁物は、時により調味不同、多くは鮑汁、寒汁を供す。汁実は別杯に盛りて供す」だの。
 はたまた「寒汁(冷汁)には汁実、わさび、板目塩、とろろ、橘は同盤に盛る」などと書かれていると、資料にはあります。 👀

 これらは、「厨事類記(平安末期から、鎌倉末期にかけての献立や、お膳の据え方、食器の寸法や調理法など記した書物)」に書かれているモノで、食物史では、とっても大切な資料なのですって、へ~え★ (‘_’)
 ・・・ともかくも、平安の頃より(!)
 貴族と庶民では、「まったく同じ食膳が調えられていた(!)」という訳ではありませんが、 冷汁という献立自体は、その頃の日本にはもう存在していたんですねぇ、なるほど。 👀

●・・・そして冷汁という料理は、てっきり九州は宮崎の郷土料理なのだと思いきや★

 以外にも埼玉やら山形を始め、そちこちの土地で愛されている料理である事を今回、私は初めて知りました。 😅💦
 考えてみれば昔の人は「忙しいのに汁物をいちいち、火を熾してまでして温めなかった(!)」というのが、以外にアタリではないかと、思うのでござります・・・・・・★ (^^;)

 「冷や汁」は、田畑で忙しい「農民食」や、戦場での「陣中食」としても大・活躍☆
 ・・・その起源はといえば何でも、お坊さんが「お味噌を使った料理を、全国を修行で行脚している折に、各地で地味に流布して来た」というお話で・・・。
 なので、その土地土地に沿った形で根付いていったとの事で、ありました。 (^_^)/

●今回は冷や汁、「汁物」として紹介をしておりますが。

 また別の土地では、例えばゴハンにかけての「ぶっかけ飯!」にしていたり、中には素麺を入れてみたりで、それぞれの土地で、何だかとっても愛されている様子。 (〃∇〃)
 ・・・また中に入っている具の一つ一つも、全体的には野菜が中心(!)なので、考えてみればこのくそ暑い時期に、とっても嬉しい献立だとも思えます・・・♡

 夏野菜には「身体を冷やす効果♡」がありますが、逆に冷やし過ぎても毒なのだそうで、血行を促したり、身体を温める効果のあるショウガやら大葉、そしてお味噌も活躍をして下さいますから、この時期には嬉しいですよね♡
 ・・・かような訳で、その土地土地によって、冷や汁にも様々な作り方があるそうですが、今回は鯵の干物を使って、暑いこの時期ですから余り、ガスの火は使わずに、手軽な一品として、ご紹介をして戴きました♡


 ・・・うーむ。
 実は私、初めて「魚が入っている、お味噌汁★」というのを食べたのですが・・・。
 けっこうに、私にとっては挑戦(!)だったんですが、食べてみたら、全然美味しかったのでビックリしてしまいました☆
 皆さまも私のように二の足は踏まず、ぜひぜひこの機会にお試し下さい♡ (^_^)/

 ※こちらもよければご参考まで。
 ※☆「鯵深し、トマトに生姜だ、日本人」~文月の旬(2014年7月)
 (2017.8.21 文責・山野亜紀)
 (料理・器/清水紀子)

 〇2017年8月のお膳

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