●トマトは、もともとは南米産まれなんですね。 👀
江戸後期に日本にやって来たとありますが、当時は「唐柿」と呼ばれていたそう。
形も、今のものよりも小さくて、観賞用だったそうです。
・・・それが食用として認められるようになったのは、やはり明治に入ってからのこと。
1874(明治7)年に、北海道勧業開拓使がアメリカから輸入してきたそうで、今度は「赤茄子」と呼ばれました。 (^_^;)
・・・トマトって、ナス科の植物だったんですねぇ、まぁ、びっくり★
ただ、当時のトマトは、日本人にとっては(?)
かなりな異臭がしたそうで、評判があんまり、よろしくなかったらしくって・・・★ 😅💦
なかなかには、広まる事が出来なかった野菜のようです。 (-“-)
●この・・・嫌われ者だったトマトが、明治32(1899)年には、今をときめく(?)
カゴメの創業者、蟹江一太郎氏によって見出されます!
そして、愛知県で西洋野菜の一つとして栽培開始に♡
「トマトの発芽を見た、初めての日本人」が、彼なんだそうですが♡
それから、トマトさんの歴史は、ドコドコと動いてゆきます・・・♡
名古屋の洋食店「勝利亭」のご主人、平野仲郎氏に教わって、蟹江家の納屋にて独自に「日本製トマトソース(現在のトマトピューレー)」を研究(!)
それから3年の歳月をかけて、いよいよ工場まで設立して、本格的にトマトソースの生産に入るんですね。 (゜-゜)
明治41(1908)年には、トマトケチャップとウスターソースの製造も開始(!)
これで勢い、波に乗って、大正3(1914)年には、蟹江友太郎、成田源太郎氏が共同で出資をした「愛知トマトソース製造合資会社」を設立♡
そうこうしているうちに、いよいよ日本の農商務省も本気を出したのか、トマトや野菜、果物の温室栽培実験を開始!
昭和7(1932)年には、トマトの促成栽培が始まります! (^_^)/
翌年には、トマトジュースが発売となりまして・・・うーむ★
ホントに、これ程に・・・カゴメさんが、トマトを盛り立てていったとは、マジメに驚きです。 ( ̄_ ̄ i)
●・・・さて、このトマトさんなんですが、戦争色が濃くなってきても、決してへたれません!
マヨネーズなんかは、物資不足の折から生産中止を命ぜられたようですが・・・★
トマトケチャップとウスターソースだけは、その難を逃れます。
そして、いよいよ戦争が終わって、世の中が平和になってからは、他企業も奮闘(?) (‘_’)
キッコーマンやら、デルモンテさんとかが、ケチャップやトマトジュースの製造販売を開始に!
容器も、ガラス瓶から、現在のプラスチック容器へと変わり、昭和61(1986)年には、トマトの水耕栽培も開始に。
平成6(1994)年になると、遺伝子組み換えトマトまで出て来て、その安全性を農水省が認めたやら何やらで・・・云々。
●生のままではもちろん、ジュースに調味料に、そしてサプリメントにも活躍するトマトさんです♡
その種類もまた、数え切れないくらいにあるそうですが・・・。
大きく分けますとまず、「桃色系(桃太郎トマトなど)」と「赤色系(主に加工用)」。
その他、丸型やら、長細い形もある「ミニトマトやマイクロトマト」。
そしてあえて、未熟なうちに出荷してしまうという・・・「グリーントマト」の4種類に分かれるのだとか★ 👀
また、熟しても赤くならないトマトというのもあるそうで・・・ホントにっ、種類が豊富なんですねぇ、へ~え。 (‘_’)
他には、最近よく話題に上る「ブランドトマト」なんてのも、あります。
「フルーツトマト」や「緑健(永田農法栽培)トマト」、塩トマトなんてのもあるそうで・・・。
上記のどれも、高糖度を誇るトマトなんだそうですが、私こと・・・山野亜紀が子供の頃は、トマトは何しろ青臭くて(!)
・・・あんまり、美味しく感じた事がなかったんですが今では、こんなにも変わってきているんですねぇ、へ~え。 ( ̄_ ̄ i)
●ところでトマトといえば、有名な栄養素は「リコピン」ですよね。
赤系とピンク系を比べるなら、加工用として使われる赤系の方が、リコピンが多く含まれていて、味も濃厚なようです。 👀
抗酸化作用のあるリコピンの他には、ビタミンCやA、カリウムにルチンなども含まれるそうですが。
その旨味は実は、種の周りにあるのだとか。 (‘_’)
トマトの旨味のグルタミン酸は、あのトマトの周りにあるゼリー状の部分に多く含まれているんだそうです。 👀
そしてトマトの酸味はと言えば、胃液の分泌を高めて食欲増進(!)
そしてなんと、タンパク質の分解も助けて下さるんだそうですよ。
・・・余談ですが、お酒の呑み過ぎ(!)で胃炎の時にも、胃のむかつきを抑えてくれるという・・・まぁまぁ!
まさに天の助け、スーパーヒーロー食材なんですよね。 (^_^)v
トマトさん、ありがとうございます♡
アナタの事を、見直しました♡ (〃∇〃)
●・・・さて、そろそろもう1つの旬食材、鯵の方にいきましょう。
「味が良いために、その名を鯵(アジ)とした(!)」とまで言われるアジさん、誰にも知られる大衆魚です♡
江戸時代に編纂された「本朝食艦」にも、
「味わいが甚だ香美で、もっとも炙食(やきもの)に良い」と紹介されているとか。 👀
「どの品類より絶勝(すぐれて)いる」とかで、大絶賛(!)されているんですね。
さて鯵は、暖流系の魚なのですが、「沖合を回遊するアジ」と、「一つ処を黙して動かぬ、瀬つきのアジ」の2種類に分かれるそうなんです。 👀
回遊系の方は、体色が黒いからか「クロアジ」と呼ばれ。
瀬つきの方は、背中が淡い黄褐色だからか「キアジ」と呼ぶんだそうですが、こちらの方が断然人気があるんだとか。 (゜-゜)
●さて鯵の身体の特徴として、まず目につくのは何でしょうか。
「稜鱗(りょうりん・・・ぜいご、又は、ぜんごとも)」と呼ばれている、身体の両側。
尾っぽから頭にかけて一直線についてる、棘状のウロコでしょうか。 👀
アジだけが持っている、敵から身を守る為の鎧なんだそう。
・・・でもそうは言っても、アジにだって色々と種類がありますから(!)
その種類によっては、長さも、幅も違うのだとか★ 👀
今回の「和心きらり・旬食材」で使っているのは「マアジ」なんですが。
・・・この種類は、成魚になれば50cm程にもなるそう(!)
ただ、よく流通しているのは大体30cm程度のものだそうなんです。 👀
そしてアジさん、実は肉食で、動物プランクトンや甲殻類、多毛類(釣りのエサに使われる、ゴカイなど)、イカ、小魚などをお召し上がりになり、 寿命は最長で12年とも言われているそうです。 (〃∇〃)
●・・・釣り人に言わせると、先ほどの稜鱗もそうなんですが、肛門の前にも鋭い棘があって、もっとも怪我をし易い魚なんだそう。
そんなアジさんの産卵期が、九州なら1月~11月。
西日本なら1月~5月、関東は5月~7月で、東北なら7月に(!)
・・・そうして、孵化に掛かる時間は40時間程度。
孵化した直後は2~3ミリの大きさなんですが、生後1年で10~18センチ程になり。
2年で18~25センチ。
・・・スーパーでよく見かけるのは、この辺りでしょうか。
3年で20~30センチ、5年で35センチくらいにお育ちになるそうなんです。 👀
ここまで大きくなると、プランクトンなどでは飽き足らず(!)
イワシやキビナゴ、イカやオキアミなどをお召し上がりになる・・・そうなんですね。 😅💦
さて、旬の季節のアジなんですが、旨味となるイノシン酸やアミノ酸をたっぷりと含んで、EPAやDHAなどの不飽和脂肪酸が多い(!)
なので、コレステロール値を下げての動脈硬化の防止や、ボケ防止にまで効果があるとか。 👀
タウリンにカリウムも含んで、視力低下やストレス改善にも効果あり(!)
美味しい上に身体にも良い、何とも、見逃せないニクイ奴なのですね★
●そしてラストの旬食材、生姜なんですが・・・古名は何と、「くれのはじかみ」。
・・・そういえば今でも、焼き魚に添える筆生姜の事を、「はじかみ」って言いますよね。(^_^)v
奈良時代にショウガさん、中国を伝って日本に入ってきたようなんですが、和名抄(平安時代の辞書)にもその名が上がるほどに・・・馴染み深い食材なんです。
その使用方法も、お江戸の頃から余り変わってはいないのだとか★
擦ったり、味噌と和えての生姜酢みそにしてみたり。
または、調味酢に生姜を擦り入れてみたり・・・などなど。
ショウガは身体を温める効果があるからか、お江戸の頃でも「生姜酒」として、滋養に用いたようです。 👀
またショウガを味噌と一緒に擦って、酒を加えて混ぜて風邪薬にしたそうですが。
十一代将軍家斉は「生涯で、54人も子供を作った将軍」としても有名ですが(!)
またこの方は、ある日に食べたショウガの味がたいそう気に入って、以来50年間も食べ続けたという・・・大変、執着心の強い(?)お方のようです。 😅💦
●家斉の息子の十二代将軍・家慶にも(!)その血が色濃く受け継がれていたようで、特にこの谷中生姜(葉のついた生姜)が大の好物。
旬の時期はもちろん、促成栽培した早出し野菜(!)でも楽しんでいたそうですが・・・。 👀
農家からすれば、殿様に献上するのはもちろんのこと。
促成栽培をすれば、町人にだって高く売れますから、せっせと生産に(商売に?)精を出します。 😅💦
・・・それは判るんですが、時には将軍よりも(!)早く、町人が口にしてしまうくらいに・・・早出し野菜の人気は、鰻登り(!)
これには幕府も困ってしまい、「江戸町触集」というお触れを出して、蔬菜魚鳥の時期を定めるように・・・迫ったんですが★
庶民は強し(!)
儲かるモノは、めったに止められるモノではありませんしで。
しかしながら・・・将軍家にお触れで定められた時期より早く、早取れ野菜を献上してしまえば、早取りをやったとバレてしまうので、裏で流通はさせても、将軍には献上致しません★ (^_^;)
なので・・・家慶の時代にも、老中・水野忠邦のお触れが将軍の食卓にまで及んでいた(!)のですが、裕福な町人とかの食卓は一体どうだったのでしょうか・・・★ 😅💦
ちなみに、家慶の方も子供を30人近く作ったそうで、ショウガを食べていると、元気になる事だけは間違いないようです。 ( ̄_ ̄ i)
●ちなみに、今もお好み焼きやカレーの付け添えで使われる紅生姜が考案されたのは19世紀の初めだとか。
愛知県は三河八名群に「紅生姜培養会社」が設立され、明治31(1898)年には、フランスや清国まで輸出をしていたというのですから、驚きです。 (^_^;)
さて、この生姜なんですが(!)
「根生姜(一般的な生姜)」と「葉生姜(谷中生姜など)」。
そして「矢生姜(はじかみ)」の三種類があるそうです。 👀
葉生姜は、根茎が小指ほどに達した時に葉が付いたまま出荷したモノ。
矢生姜の方は、軟化栽培(太陽に当てず、白く育てる)で15センチ程に育てた処で日に当て、茎元が紅くなった処で出荷したモノ。
またこの時期には「根生姜」の他に、「根生姜から新しく芽を出した、新生姜」が店頭に並びます。
どちらも、成分的には変わりませんが。
香り成分はシネオール、辛み成分はジンゲロールにショウガオールと呼ばれ、その香りには食欲増進や疲労回復(!)
健胃などの効果も♡
・・・また、辛みには強い殺菌効果があって、ショウガオールは身体を温めてくれて、新陳代謝を高める効果も♡
料理に用いれば、臭い消しや、脂の酸化防止効果もあるそうです。
・・・今年の夏も厳しそうですから、ぜひこちらの方々に、そちこちで助けて戴きましょう♪
(文責・山野亜紀 2014.7.1)
〇2014年7月のお膳