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☆「鯵深し、トマトに生姜だ、日本人」~文月の旬(2014年7月)

●トマトは、もともとは南米産まれなんですね。 👀

 江戸後期に日本にやって来たとありますが、当時は「唐柿」と呼ばれていたそう。
 形も、今のものよりも小さくて、観賞用だったそうです。
 ・・・それが食用として認められるようになったのは、やはり明治に入ってからのこと。

 1874(明治7)年に、北海道勧業開拓使がアメリカから輸入してきたそうで、今度は「赤茄子」と呼ばれました。 (^_^;)
 ・・・トマトって、ナス科の植物だったんですねぇ、まぁ、びっくり★
 ただ、当時のトマトは、日本人にとっては(?)
 かなりな異臭がしたそうで、評判があんまり、よろしくなかったらしくって・・・★ 😅💦
 なかなかには、広まる事が出来なかった野菜のようです。 (-“-)

●この・・・嫌われ者だったトマトが、明治32(1899)年には、今をときめく(?)

 カゴメの創業者蟹江一太郎氏によって見出されます!
 そして、愛知県で西洋野菜の一つとして栽培開始に♡
 「トマトの発芽を見た、初めての日本人」が、彼なんだそうですが♡
 それから、トマトさんの歴史は、ドコドコと動いてゆきます・・・♡

 名古屋の洋食店「勝利亭」のご主人、平野仲郎氏に教わって、蟹江家の納屋にて独自に「日本製トマトソース(現在のトマトピューレー)」を研究(!)
 それから3年の歳月をかけて、いよいよ工場まで設立して、本格的にトマトソースの生産に入るんですね。 (゜-゜)

 明治41(1908)年には、トマトケチャップとウスターソースの製造も開始(!)
 これで勢い、波に乗って、大正3(1914には、蟹江友太郎、成田源太郎氏が共同で出資をした「愛知トマトソース製造合資会社」を設立♡

 そうこうしているうちに、いよいよ日本の農商務省も本気を出したのか、トマトや野菜、果物の温室栽培実験を開始!
 昭和7(1932)年には、トマトの促成栽培が始まります! (^_^)/
 翌年には、トマトジュースが発売となりまして・・・うーむ★
 ホントに、これ程に・・・カゴメさんが、トマトを盛り立てていったとは、マジメに驚きです。 ( ̄_ ̄ i)

●・・・さて、このトマトさんなんですが、戦争色が濃くなってきても、決してへたれません!

 マヨネーズなんかは、物資不足の折から生産中止を命ぜられたようですが・・・★
 トマトケチャップとウスターソースだけは、その難を逃れます

 そして、いよいよ戦争が終わって、世の中が平和になってからは、他企業も奮闘(?) (‘_’)
 キッコーマンやら、デルモンテさんとかが、ケチャップやトマトジュースの製造販売を開始に!
 容器も、ガラス瓶から、現在のプラスチック容器へと変わり、昭和61(1986)年には、トマトの水耕栽培も開始に。
 平成6(1994)年になると、遺伝子組み換えトマトまで出て来て、その安全性を農水省が認めたやら何やらで・・・云々。

●生のままではもちろん、ジュースに調味料に、そしてサプリメントにも活躍するトマトさんです♡

 その種類もまた、数え切れないくらいにあるそうですが・・・。

 大きく分けますとまず、「桃色系(桃太郎トマトなど)」「赤色系(主に加工用)」
 その他、丸型やら、長細い形もある「ミニトマトマイクロトマト」。
 そしてあえて、未熟なうちに出荷してしまうという・・・「グリーントマト」の4種類に分かれるのだとか★ 👀
 また、熟しても赤くならないトマトというのもあるそうで・・・ホントにっ、種類が豊富なんですねぇ、へ~え。 (‘_’)

 他には、最近よく話題に上る「ブランドトマト」なんてのも、あります。
 「フルーツトマト」や「緑健(永田農法栽培)トマト」、塩トマトなんてのもあるそうで・・・。
 上記のどれも、高糖度を誇るトマトなんだそうですが、私こと・・・山野亜紀が子供の頃は、トマトは何しろ青臭くて(!)
 ・・・あんまり、美味しく感じた事がなかったんですが今では、こんなにも変わってきているんですねぇ、へ~え。 ( ̄_ ̄ i)

●ところでトマトといえば、有名な栄養素は「リコピン」ですよね。

 赤系とピンク系を比べるなら、加工用として使われる赤系の方が、リコピンが多く含まれていて、味も濃厚なようです。 👀
 抗酸化作用のあるリコピンの他には、ビタミンCやA、カリウムにルチンなども含まれるそうですが。
 その旨味は実は、種の周りにあるのだとか。 (‘_’)

 トマトの旨味グルタミン酸は、あのトマトの周りにあるゼリー状の部分に多く含まれているんだそうです。 👀
 そしてトマトの酸味はと言えば、胃液の分泌を高めて食欲増進(!)
 そしてなんと、タンパク質の分解も助けて下さるんだそうですよ。

 ・・・余談ですが、お酒の呑み過ぎ(!)で胃炎の時にも、胃のむかつきを抑えてくれるという・・・まぁまぁ!
 まさに天の助け、スーパーヒーロー食材なんですよね。 (^_^)v
 トマト
さん、ありがとうございます♡
 アナタの事を、見直しました♡ (〃∇〃)

●・・・さて、そろそろもう1つの旬食材、鯵の方にいきましょう。

 「味が良いために、その名を鯵(アジ)とした(!)」とまで言われるアジさん、誰にも知られる大衆魚です♡
 江戸時代に編纂された「本朝食艦」にも、
 「味わいが甚だ香美で、もっとも炙食(やきもの)に良い」と紹介されているとか。 👀
 「どの品類より絶勝(すぐれて)いる」とかで、大絶賛(!)されているんですね。

 さて鯵は、暖流系の魚なのですが、「沖合を回遊するアジ」と、「一つ処を黙して動かぬ、瀬つきのアジ」の2種類に分かれるそうなんです。 👀
 回遊系の方は、体色が黒いからか「クロアジ」と呼ばれ。
 瀬つきの方は、背中が淡い黄褐色だからか「キアジ」と呼ぶんだそうですが、こちらの方が断然人気があるんだとか。 (゜-゜)

●さて鯵の身体の特徴として、まず目につくのは何でしょうか。

 「稜鱗(りょうりん・・・ぜいご、又は、ぜんごとも)」と呼ばれている、身体の両側。
 尾っぽから頭にかけて一直線についてる、棘状のウロコでしょうか。 👀
 アジだけが持っている、敵から身を守る為の鎧なんだそう。
 ・・・でもそうは言っても、アジにだって色々と種類がありますから(!)
 その種類によっては、長さも、幅も違うのだとか★ 👀

 今回の「和心きらり・旬食材」で使っているのは「マアジ」なんですが。
 ・・・この種類は、成魚になれば50cm程にもなるそう(!)

 ただ、よく流通しているのは大体30cm程度のものだそうなんです。 👀
 そしてアジさん、実は肉食で、動物プランクトンや甲殻類、多毛類(釣りのエサに使われる、ゴカイなど)、イカ、小魚などをお召し上がりになり、  寿命は最長で12年とも言われているそうです。 (〃∇〃)

●・・・釣り人に言わせると、先ほどの稜鱗もそうなんですが、肛門の前にも鋭い棘があって、もっとも怪我をし易い魚なんだそう。

 そんなアジさんの産卵期が、九州なら1月~11月。
 西日本なら1月~5月、関東は5月~7月で、東北なら7月に(!)
 ・・・そうして、孵化に掛かる時間は40時間程度。
 孵化した直後は2~3ミリの大きさなんですが、生後1年で10~18センチ程になり。
 2年で18~25センチ。
 ・・・スーパーでよく見かけるのは、この辺りでしょうか。
 3年で20~30センチ、5年で35センチくらいにお育ちになるそうなんです。 👀

 ここまで大きくなると、プランクトンなどでは飽き足らず(!)
 イワシやキビナゴ、イカやオキアミなどをお召し上がりになる・・・そうなんですね。 😅💦

 さて、旬の季節のアジなんですが、旨味となるイノシン酸やアミノ酸をたっぷりと含んで、EPAやDHAなどの不飽和脂肪酸が多い(!)
 なので、コレステロール値を下げての動脈硬化の防止や、ボケ防止にまで効果があるとか。  👀
 タウリンにカリウムも含んで、視力低下やストレス改善にも効果あり(!)
 美味しい上に身体にも良い、何とも、見逃せないニクイ奴なのですね★

●そしてラストの旬食材、生姜なんですが・・・古名は何と、「くれのはじかみ」。

 ・・・そういえば今でも、焼き魚に添える筆生姜の事を、「はじかみ」って言いますよね。(^_^)v
  奈良時代にショウガさん、中国を伝って日本に入ってきたようなんですが、和名抄(平安時代の辞書)にもその名が上がるほどに・・・馴染み深い食材なんです。
 その使用方法も、お江戸の頃から余り変わってはいないのだとか★

 擦ったり、味噌と和えての生姜酢みそにしてみたり。
 または、調味酢に生姜を擦り入れてみたり・・・などなど。

 ショウガは身体を温める効果があるからか、お江戸の頃でも「生姜酒」として、滋養に用いたようです。  👀

 またショウガを味噌と一緒に擦って、酒を加えて混ぜて風邪薬にしたそうですが。
 十一代将軍家斉「生涯で、54人も子供を作った将軍」としても有名ですが(!)
 またこの方は、ある日に食べたショウガの味がたいそう気に入って、以来50年間も食べ続けたという・・・大変、執着心の強い(?)お方のようです。 😅💦

●家斉の息子の十二代将軍・家慶にも(!)その血が色濃く受け継がれていたようで、特にこの谷中生姜(葉のついた生姜)が大の好物。

 旬の時期はもちろん、促成栽培した早出し野菜(!)でも楽しんでいたそうですが・・・。 👀
 農家からすれば、殿様に献上するのはもちろんのこと。
 促成栽培をすれば、町人にだって高く売れますから、せっせと生産に(商売に?)精を出します。  😅💦

 ・・・それは判るんですが、時には将軍よりも(!)早く、町人が口にしてしまうくらいに・・・早出し野菜の人気は、鰻登り(!)
 これには幕府も困ってしまい、「江戸町触集」というお触れを出して、蔬菜魚鳥の時期を定めるように・・・迫ったんですが★
 庶民は強し(!)
 儲かるモノは、めったに止められるモノではありませんしで。
 しかしながら・・・将軍家にお触れで定められた時期より早く、早取れ野菜を献上してしまえば、早取りをやったとバレてしまうので、裏で流通はさせても、将軍には献上致しません★  (^_^;)

 なので・・・家慶の時代にも、老中・水野忠邦のお触れが将軍の食卓にまで及んでいた(!)のですが、裕福な町人とかの食卓は一体どうだったのでしょうか・・・★ 😅💦
 ちなみに、家慶の方も子供を30人近く作ったそうで、ショウガを食べていると、元気になる事だけは間違いないようです。 ( ̄_ ̄ i)

●ちなみに、今もお好み焼きやカレーの付け添えで使われる紅生姜が考案されたのは19世紀の初めだとか。

 愛知県は三河八名群に「紅生姜培養会社」が設立され、明治31(1898)年には、フランスや清国まで輸出をしていたというのですから、驚きです。 (^_^;)

 さて、この生姜なんですが(!)
 「根生姜(一般的な生姜)」「葉生姜(谷中生姜など)」
 そして「矢生姜(はじかみ)」の三種類があるそうです。  👀

 葉生姜は、根茎が小指ほどに達した時に葉が付いたまま出荷したモノ。
 矢生姜の方は、軟化栽培(太陽に当てず、白く育てる)で15センチ程に育てた処で日に当て、茎元が紅くなった処で出荷したモノ。
 またこの時期には「根生姜」の他に、「根生姜から新しく芽を出した、新生姜」が店頭に並びます。

 どちらも、成分的には変わりませんが。
 香り成分はシネオール、辛み成分はジンゲロールにショウガオールと呼ばれ、その香りには食欲増進や疲労回復(!)
 健胃などの効果も♡
 ・・・また、辛みには強い殺菌効果があって、ショウガオールは身体を温めてくれて、新陳代謝を高める効果も♡
 料理に用いれば、臭い消しや、脂の酸化防止効果もあるそうです。

 ・・・今年の夏も厳しそうですから、ぜひこちらの方々に、そちこちで助けて戴きましょう♪
 (文責・山野亜紀 2014.7.1)

 〇
2014年7月のお膳

◎7月のお膳(2014年)

○モヒート

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