競ってみろ!
お江戸の料理屋、腕比べだぞ、
花板の腕の冴えだな、伊勢豆腐!
- ★作りやすい分量で、ご紹介をしています。
- 鯛‥‥‥2切れ(約80g)
- 木綿豆腐‥‥‥80g
- イチョウ芋‥‥‥40g
- 卵白‥‥‥1個分
- みりん‥‥‥大さじ1
- 塩‥‥‥小さじ0.2
- ニンジン‥‥‥適量
- 春菊‥‥‥適量
- (a)だし汁‥‥‥360ml
- (a)塩‥‥‥小さじ0.5強
- [b]片栗粉‥‥‥小さじ1
- [b]水‥‥‥小さじ1
- 柚子の皮‥‥‥少々
- 豆腐は、しっかり水切りをしておく。
鯛一切れは、一口大に切って軽く塩(分量外)を振り、ニンジンは花型で抜き、春菊は茹でておく。 - 残りの鯛は、皮と骨を除いて包丁でたたいてから、すり鉢とすりこ木で擦る。
- 2に豆腐を加えて擦り、次いでイチョウ芋を直接すり鉢ですりおろし、卵白、みりん、塩の順に加えて、その都度すりこぎで滑らかに擦り混ぜる。
- 3を四角い型に入れ、蒸気の上がった蒸し器で10分程蒸す。
- 鍋に(a)とニンジンを入れて火にかけ、煮立ったら①の鯛も加えて、2~3分煮てから、[b]の水溶き片栗粉で、軽くとろみをつける。
- お椀に5cm角位に切った4、鯛、ニンジン、春菊をバランスよく盛り、だし汁をはって柚子の皮をのせる。
●「桜飯」に続きまして・・・の、お話です。
手元に揃って来ました資料「江戸料理事典」を繰りながら、考えていました。
桜飯でちょいと、ご飯モノの方では「江戸附いたレシピ」を選んでみましたから、吸い物の方でもやっぱりそっちに行ってみたい。 (^▽^;)
はい、一風変っていて、ちゃんと「お江戸の頃にはあったような一品」を選んでみたい、という話になりました♡
しかしながら、はてさて、江戸っぽい汁物というのは一体、どの辺りを刺すものなのでしょうか。 😅💦
●お正月を過ぎたとはいえ、1月で汁物といえば、お雑煮やら、鏡開きでの恒例のお汁粉あたり。
善哉でも良いのですが、あまりにも在り来たりに過ぎて、何だか私こと山野亜紀的にはピンと来ません★
・・・そこで頁を繰っているうちに、「伊勢豆腐」という文字を発見致しましたっ!
お江戸の料理書でも紹介されているレシピではありますし、何と言ってもそのお名前が、めでたいではないですかっ♡ o(^▽^)o
そこで書かれているレシピを参考に、汁仕立てにするのか、あんかけにするかは、清水先生にお任せするとして、とにもかくにも、やってみよう!
挑戦してみよう!という事となりましたっ。 (^_^)/
●ところで私こと山野亜紀は、料理のHPを始めて足掛け5年になるのですが。
以前に「豆腐百珍」なども斜め読み(古書なので、知識がないと今一つ理解しにくい★)をした事があります。 👀
これは有名なお話なのですが、この御本。
お江戸の料理研究家(というより、「これだけ豆腐だけで作ったんだぜ!えらいだろう!」という事実を、自慢したい方々★)が、とにかく「料理数で、百の大台を超えてやろうっ!」・・・と思案したのが、お江戸に発行された料理集でして・・・。 ( ̄_ ̄ i)
なので、その料理書の文字を、しみじみと手繰っていくと、・・・これって、どう考えても美味しくなさそうな・・・というか★ (^^;)
そこまで手を尽くして一体、何の価値がっ!?・・・と呻ってしまうレシピも、実はけっこう多く見掛けるのです。 😅💦
●そういえば、「ケの日」と「ハレの日」ってありますよね。
お江戸の頃は、「ケの日」は通常の日々ですから、口にしているのが「おかず」と呼ばれているもので。
「ハレの日(つまり、おめでたい日)」は、特別な日に口にするのがご馳走になります。 👀
・・・この「料理」と呼ばれるモノって、「風流を楽しむ一品」であったと。
江戸風俗研究で高名な杉浦日向子さんの著書にあります。 👀
「風流を嗜む」・・・つまり「お江戸の料理」は、趣味の領域だったと仰るのですね★ (^▽^;)
なのでこの伊勢豆腐というのも、ちゃんと「形のあるお豆腐や他の食材」を、一度はグチャグチャにしてしまって★
・・・また四角いお豆腐に戻して、楽しませる・・・。
そんな「人を楽しませるアイデア」っぽいモノが、なんとなく覗えます。 😅💦
でも、そこは清水先生のお力ですっ。
一度口にしてみると、これがまた冷めてよし、温かくして良しの逸品でありました。 (^_^)/
・・・それもお豆腐の味、お魚の味、山芋の味がそれぞれに楽しめて、
「これはもう、料亭のお味ですね☆」
という感想が、撮影現場では聞かれました。 (^_^)/
今回は「お椀仕立て」で撮影をしていますが、大さく作っても、もちろん大丈夫なので、どうぞぜひ挑戦してみて下さい。
鯛に山芋、お豆腐の滋味深い味が、口の中でしみじみと広がる一品です♡ (〃∇〃)
※こちらも、よければご参考まで。
※☆「春はタケノコ、苺に桜鯛(?)付き合い長いね、日本人」~卯月の旬(2014年4月)
(2018.1.22 文責・山野亜紀)
(料理・器/清水紀子)
〇2018年1月のお膳