酔い覚ましにしては、おつだねぇ
寒い夜更けに、1人で熱つつ、
しみじみ旨いは、身体に染みるは、はまぐりで作ったお吸い物。
- ★2人分の材料です。
- ハマグリ‥‥‥4個
- 昆布‥‥‥5g
- 鰹節‥‥‥10g
- 水‥‥‥400ml
- 塩‥‥‥ふたつまみ
- 三つ葉‥‥‥適量
- ハマグリは、砂出しをしておく。
- 鍋に昆布を入れて3時間以上置き、昆布の出汁が出たら、昆布を取り出す。
- 2を火にかけ、ひと煮立ちしたら鰹節を加えて、すぐに火から下ろす。
- 2分程置いて、鰹節が沈んでからザルなどで漉す。
→漉したものが、だし汁になります。 - 4のだし汁とハマグリを入れて火にかけ、ハマグリの口が開いたら火から下ろして、塩で味を調える。
- お椀によそい、三つ葉をあしらう。
●雛祭りといえば、はまぐりのお吸い物ですよね。
ハマグリの2枚の貝殻は、別のハマグリの殻とは合わさらないので(!)
古来より、良縁に恵まれるようにとの願いが込められているのだとか。
平安時代の女の子の遊び「貝合わせ」にも、ハマグリは使われていました。 (^_^)/
貝殻を覆い合わせる遊びで、1個の貝殻を2つに割ります。
「右の方の貝殻を、地貝(じがい)」と呼んで、左の方の出貝(だしがい)」と呼びます。 (゜_゜ )
さて、まずは地貝の甲(写真・下)をまず、並べておきます。
・・・それから出貝を1つずつ出しては、出ている貝の甲と合わせる遊びなんだそうですが・・・何故に当てられるのかといえば・・・ハマグリさん★
「蝶番の処に特徴がある!」そうで、貝殻は似ているようでいて、実は同一のモノでないとまったく形が会わないんだそう!
なので、判りやすいといえば判りやすいし、当てた数の多さでまた、勝敗がはっきりとしているのが良かったのでしょうか・・・?
貴族の遊びから発祥(!)をしたので、その貝殻の様子もまた、だんだんと華美になっていきました。 👀
・・・よくあるモノは、例えば(写真・上)のように、貝の裏側にステキな絵を描いてみたり。
または歌の、上の句や下の句なんかを書き込んでいったそうですが・・・。
また、この取った貝を入れておく貝桶(かいおけ)は、室町に入ると嫁入り道具にする事が流行(!)し。
貝殻の方はこれまた、江戸の初期にまでも下ってくると・・・洗練をされていって「歌かるた」と呼ばれるモノに変っていったんだそうですね♡ (〃∇〃)
ちなみに私は子供の頃、よく家族で「いろはカルタ」やら「百人一首」をやったモノですが・・・。
そのルーツがここにあったなんて、何だかビックリしてしまいますよね☆ (〃∇〃)
●さてとにかく、縄文時代の古墳からも・・・数多く出土されているハマグリさんです。
夫婦和合のシンボルとしても、当時から活躍をしていたかは・・・定かではありませんが★
古来よりハマグリさん、日本人に愛されて来たことだけは、確かです! (‐^▽^‐)
何しろハマグリさんには、カルシウムや鉄、亜鉛などのミネラル分が豊富です(!)
西洋の分野だけでなく、漢方からなら解熱や黄疸、目の充血などに効果があると・・・資料にあります。 👀
また私も、実際に試した方にお話を聞いたことがあるんですが、ご家庭では通常・・・捨てている貝殻の部分にも、実はっっ!
漢方の分野では効能があるとされていて、貝殻を煎じて飲用をするようなんですが、それは糖尿やら、二日酔いにも効果があるといいます。 (+_+)
●ハマグリの旨味は、アミノ酸のグリシンやグルタミン酸、コハク酸が豊富だからなんだ・・・そうですが。
今回はそこへ、さらにカツオ節のイノシン酸や、昆布のグルタミン酸を加えて旨味を増幅!
ここで「和風だしの取り方を、マスター☆」しておけば、さまざまな料理への活用も期待が出来ます・・・♡
一口食べると、思わず呻ってしまうほどに・・・美味しいお吸い物を作ってみませんか?
ハマグリさんが、い~い仕事をして下さって、ついつい笑顔に♡
春の日射しを感じつつ、魚貝の旨味をしみじみ感じてみて下さい。
昆布は水出し、カツオ節パワーの効果で、ハマグリさんも自らの美味しさに満足して下さるかと思います。 (^_^)v
※こちらも、よければご参考まで。
※☆「三つ葉に菜の花、ハマグリ、ワカサギ、春だねぇ、日本人」~弥生の旬(2014年3月)
※第10話 ハマグリ大好き、あぁお江戸☆(2014年3月)
(2018.3.19 文責・山野亜紀)
(料理・器/清水紀子)
〇2018年3月のお膳