遠く中国から、やって来た!
隠元和尚の隠し球、緑のサヤに、緑の豆だわ、
梅雨空に咲く・・・熱い風だわ、今日のおかずは、インゲンのそぼろあん!
- ★2人分の材料です。
- インゲン‥‥‥160g
- 鶏ひき肉‥‥‥80g
- 昆布(10cm角)‥‥‥1枚
- 水‥‥‥150ml
- (a)酒‥‥‥大さじ1
- (a)みりん‥‥‥大さじ1
- (a)薄口しょう油‥‥‥大さじ1
- ショウガ‥‥‥5g
- 赤唐辛子‥‥‥適量
- 片栗粉‥‥‥適量
- 昆布を水に入れて、30分ほど置く。
ショウガは、摺り下ろしておく。 - インゲンは筋を除いて、小鍋に湯を沸かして塩(分量外)を加えて、やや固めに茹でておく。
- 小鍋に鶏ひき肉を入れ、それからコンロに火を点け、火加減に注意しながら、そぼろ状に仕上げ、(a)と1で出来た昆布水を加えて煮立て、赤唐辛子、擦りショウガを加える。
- 3に茶こしに片栗粉をふり入れて、好みの固さになるまで入れて仕上げる。
- 器ににインゲンを盛り、4で出来たあんをかける。
●今回お出まし願うのは、夏野菜のインゲンさんです♡
そして、まだ若いうちならインゲンさん。
莢ごと食べられるんですが、このお方は1年のうちに3度も収獲が出来る(!)ので、関東では「三度豆」と呼ぶ地域もあるそうなんです。 👀
さて、その名前の由来はと言いますと、時は1654年(!)
江戸は四代将軍・家綱の時代に、日本国からのお願いに応えて下さった・・・中国は福建省の禅僧!
日本黄檗(おうばく)宗の開祖である、隠元さんというお坊さんが日本にやって来た折に、何故だかお持ちになられた・・・という食材であるのだとか★ 👀
●ところで、この方は結局、日本に帰化をされたのだそう。
で、京都は宇治市に・・・1661年に萬福寺なるお寺さんを建立(!)
こちらは臨済宗のお寺さんなんだそうですが、曹洞宗に次ぐ禅宗のお寺なんだそうです。
ですが、今では・・・こちらの2つの宗派は、ずいぶんと日本風に姿形を変えてしまったよう。 👀
ただこの萬福寺さんだけは、当時建てられたお寺さんなので、明朝風の建築様式を保たれているの・・・だとか★
●そういえば、一昔前のインゲンの筋って、ものすごく固かったハズなのに★
最近では品種改良も進んで、モノによっては、ほとんど取らなくても良いくらいの筋になっているのだそうです。 👀
形は同じに見えるのに、野菜も色々と変化しているのだなぁ・・・と感じます★
ちなみに呼び名も色々とありまして、ドジョウインゲンやらサーベルいんげん、平鞘隠元(ヒラサヤインゲン)、モロッコインゲン・・・などなど。
また一口にインゲンさんと申しましても、種類も幾つかありますし、今や色違いまでもあるそうで、インゲンさんの親戚は・・・かなりな賑わいを見せているようです。 😅💦
●さて対するサヤインゲンさんの方は、いんげん豆の「若莢姿」での名称です。
こちらにはβカロテンやビタミンC、食物繊維・・・などなど、様々な栄養素がバランスよく含まれているんだそうですね。 👀
また、むくみを取って下さるミネラルである「カリウム」や、貧血予防効果のある鉄分も含まれているので、インゲンさんは低カロリーな食材でありながら、健康効果の高い夏野菜なのです♡ (^-^)
●さて今回は、そんなインゲンさんに、そぼろあんをかける事にしてみました!
インゲンさんをまず、素材の味を活かして・・・そのままの塩茹でにします。
そして「そぼろあん」の方は、何しろ梅雨時の時折ひやっとする寒い時節でもありますから、唐辛子とショウガでちょっとパンチを効かせてみました♡ (〃∇〃)
さて挽肉の方なんですが、鍋を熱くしてから投入すると・・・あっという間にお肉が焼き焦げ付いてしまう可能性が(私のような粗忽者には★)ありますので(!)
今回は、冷たい鍋にまず挽肉を入れておいてから、ガスの火を点ける方式を採用しました!
挽肉の油分がありますから、サラダ油も何も敷かなくても十分そぼろあんが出来ますので、とにかく火加減には注意をして下さいね♡ (^_^)/
●ところでそういえば、「そぼろ」という言葉は一体、どこから来たモノなのでしょうか。
事典によりますと、「物の乱れて、からまった様、こんがらかった様」とあります。 👀
・・・その他、みすぼらしい様、雨がしとしとと降る様・・・などなど。 ( ̄_ ̄ i)
けして、目立つほどに動きはなくても、何となく絡まった様、寄り添う様、それが「そぼろ」の言葉の語源のようです。
旬のインゲンと合わせた・・・そぼろあん、ぜひお楽しみ下さい♡ (^_^)/
※こちらも、よければご参考まで。
※☆「シシとブタは、何違う?インゲン和尚だ、日本人★」~葉月の旬(2015年)
(2018.6.11 文責・山野亜紀)
(料理原案/清水紀子 調理盛付/山野亜紀)
〇2018年6月のお膳