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〇五穀豊穣・三色おむすび(11月)

さぁさぁ、今年は豊作だ・・・っ!
神社に奉納、みんなで宴会、どれどれ、どいつを食べてみようかな。
黒、青、黄色でそれぞれ楽しい、
美味しい色だよ、五穀豊穣、三色おむすび!

  • ★作りやすい分量で、ご紹介をしています。
  • <黒豆ごはん>
  • 米‥‥‥2合
  • 黒豆‥‥‥大さじ3
  • 水‥‥‥430ml
  • <青豆ごはん>
  • 米‥‥‥2合
  • 青豆‥‥‥大さじ3
  • 水‥‥‥430ml
  • <きびごはん>
  • 米‥‥‥2合
  • きび‥‥‥大さじ2
  • 水‥‥‥430ml
  1. <黒豆ごはん>
  2. 米は研いで、分量の水を加えて、30分以上浸水する。
  3. 小鍋に水200ml(分量外)を入れて、火にかける。
    騰したら、さっと洗った黒豆を加えて蓋をし、15分程弱火でふつふつと煮て、そのまま冷ます。
  4. 冷めたら黒豆をザルにあけて、煮汁は分量を測って取っておく。
  5. の水を煮汁の分量だけ除き、代わりの黒豆の煮汁を加える。
  6. に黒豆も加えて、普通に炊く。
  7. 炊き上がり20分ほど蒸らしたら、天地を返して、手塩をつけて俵型ににぎる。
  1. <青豆ごはん>
  2. 青豆はさっと洗って、150mlの水を加えて、半日浸水する。
  3. ふっくらと豆が膨らんだら、漬けていた水ごと小鍋に入れて火にかけ、煮立ったら火を弱めて、吹きこぼれないように注意しながら15分煮る。
  4. 米は研いで分量の水を加え、30分以上浸水する。
  5. が冷めたらザルにあけて水気をきり、に青豆を加えて普通に炊く。
  6. 炊き上がったら、黒豆ごはんと同様に握る。
  1. <きびごはん>
  2. 米は研いできびを加え、分量の水を注いで30分以上浸水し、普通に炊く。
  3. 炊き上がったら、黒豆ごはんと同様に握る。

●実りの秋です!

 ・・・という事で、「五穀豊穣を表す行事食」を清水先生に考えて戴きました。 (^_^)/
 でも5色揃えるのは大変だから・・・。(笑)
 今回は、3色に絞ってのご紹介としてみました♡

 ところで、日本では「一口に五穀」といっても、その中身は地域によって違うのだとか★ 👀
 ・・・考えてみれば、この国は南北に長~い島国ですから。
 「新嘗祭(にいなめさい)」というのは、それぞれの土地に沿った穀物で収穫を感謝し、翌年の豊作を祈っていたものなのでしょうねぇ、はい。 😅💦

●ちなみに私の家では・・・なんですが。

 一応は仏教徒だったせいでなのか、あまり神社に馴染みがないままに育ちましたので、実は「新嘗祭(にいなめさい)」というモノをよく知りませんでした。 😅💦
 11月の23日が「勤労感謝の日」で、それも☆祝日☆だという事は、とてもよく知っていたのですが・・・。

 さてその起源はと申しますと、・・・なんと!
 飛鳥の頃より、宮中で行われていた行事なんだとか★
 ・・・飛鳥っていったら、聖徳太子がどうとやら、といった時代ですよね。 (^_^;)

 なんでも当時は、皇極天皇(こうぎょくてんのう)という方が、その時代の日本を治められていたそうで。
 もともとは「陰暦の卯の日」に行われていた行事が、1873(明治6)年新暦が採用!になった事から、「期日を定めよう」という流れで11月23日に、それも祝日となりました。 👀
 天皇が「新穀を天神地祇(本来は、神さまから下々まで、広く・・・という意味)にすすめ、皆で親しくこれを食する祭儀」が、「新嘗祭」なんですね。

●ところが、第二次世界戦後のGHQの占領政策で、ですっ!

 「本来の新嘗祭の内容」が変えられてしまい、11月23日は「勤労をたっとび、生産を祝い、国民が互いに感謝しあう祝日」となり、それを「勤労感謝の日」と呼ぶようになりました。
 「新嘗祭」と呼ばれる行事自体は、今では皇室と、全国各地の神社で行うだけの行事になっているのだそうです。 👀

●さて今回の「五穀豊穣三色おむすび」について・・・なんですが。

 「日本人が古来より口にしてきた五穀」ではありますが、何しろ一番に秋っぽいところをイメージしていただき、なるたけカラフルな彩りでとお願いをした処、今回の形となりました。
  そして清水先生曰く、冬にオススメなのは何と言っても「黒豆ごはん!」なのだそう。
 ・・・とにかく、色の濃い食材というのは、実は栄養素も濃いのだとか。 (゜_゜ )

 ちなみに黒豆の色は、抗酸化作用の高いアントシアニンだそう。
 漢方でも古来より、腎機能を高めたり、解毒作用があるというので、とにかく重宝をされて来たお方なのだとか☆

 ・・・またこちらのお豆サンは、「まず先に茹でておく!」のですが、こうしておかないと物凄く固くて、ツラいものがあるから・・・なんだそう。 (^_^;)
 「雑穀セット」なんかにも黒豆はよく入っていますが、あの商品では「炊くだけ!」ですが、あれって実は「もうすでに炒ってあるから(!)」
 だから「そのまま炊き込んでも大丈夫!」なんですって、へ~え。 👀

 そして1度「黒豆を茹でて冷ます」のも(!)
 ・・・この冷める間にも、お豆さんがふっくらして、つやつやに仕上がるからなんだそうです♡
 ぜひぜひ、黒豆さんの食感を楽しんで戴きたいとのお話でした。 (^_^)/

●また青豆さんについてなんですが、こちらは「青い大豆」の事です。

 ちなみにコレは、白い大豆よりも脂質が少ないのだと、資料にあります。 👀
 ではありながら、とにかく黒豆も大豆も青豆も、女性にはとっても嬉しいイソフラボンが豊富です♡

 そして、その含まれるサポニンには、体脂肪の燃焼を促して下さるそうですから(!)
 ・・・そこは、とってもとっても見逃せません♡ (〃∇〃)
 ただ「青豆の方は、煮汁の色があまり美味しそうに見えない」・・・のだそうで。 😅💦
 なのでこちらでは「黒豆ごはん」とは違って、炊飯の折に煮汁を加えてはいないのだそうですよ。

●さて最後のご登場です!

 「きび」の方はどうかと言いますと・・・こんなに小さい粒々でしかないのに、・・・なんと!!
 タンパク質や鉄分、ビタミンB群や食物繊維までもがバランス良く含まれているんだとか・・・。
 また他の豆達とは違って、下拵えもなくてカンタン、お手軽な点が嬉しい処です・・・♡

 黒、青、黄の3色使いでもよし。
 また、ただ一色を選ぶも良し!
 素朴でありながら、身体にもじんわり、しみじみ美味しい・・・おむすびです♡ (^_^)/

 (2017.11.6 文責・山野亜紀)
 (料理・器/清水紀子)

《日本の五穀豊穣って、な~に?》

1.米
 イネの種子から、もみ殻を取り去ったモノ。 
 通常の飯として炊く「粳(うるち)」と、餅や赤飯などにする「糯米(もちごめ)」に分かれる。

2.麦
 イネ科の植物で、大麦・小麦・燕麦(えんばく)・ライムギなどの総称。
 日本で古来より栽培されていたのは大麦・小麦で、古事記の作物起源神話にも登場。
 ・・・コメよりも伝来は早く、古来より備荒作物としても活躍☆
3.粟(あわ)
 縄文時代から日本人に愛されてきたとされている、イネ科の穀物。
 平安の頃には、備荒作物として重宝されていたそうです。

4.豆
 マメ科の植物で、大豆や小豆、空豆だとか・・・エンドウ豆などの総称。
 また、「まめという言葉」には例えば、「彼女はまめだ」「まめに電話をくれる」「まめに暮らす」・・・などなど。
 実や壮健などの意味として使われているのも楽しいですね♡
5.稗(ひえ)又は黍(きび)
 稗(ひえ)はイネ科の植物で、低温や干ばつにとにかく強いので、救荒作物としても大活躍。
 長期の保存が可能で、日本ではコメよりも伝来が早かったとされているそうです。 👀

 黍(きび)の方もイネ科の植物で、縄文後期に伝来したとも。 👀
 ウルチとモチ系統に分かれていて、日本ではモチの方が多くて、ウルチ系の方は米と一緒に粉食で。
 モチ系は餅や、たとえば「吉備(きび)団子」のようにして今も食されているそうです。


 〇2017年11月のお膳

第54話 真剣と、真剣に向き合った日(2017年10月)

〇キノコの醤油漬け

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