●ワラビって、シダ植物の一種なんだそうですね。👀
谷地や原野の、日当たりの良い場所ですくすくとお育ちになりまして、しかも酸性の土壌を好みます♡
・・・ところで、ワラビと並ぶ山菜はといえば、やっぱりゼンマイでしょうか。
同じシダ植物の一種でもあるし、何となく見た目が似てるように私には思えるので、ついついご同族かと思っていたのですが、決定的に違う点がある(!)というから、驚きです。 (^_^;)
ゼンマイさんって、胞子で繁殖するだけ(!)の植物なので、ちょっといい気になって摘みまくってしまうと、あっという間に絶滅!!してしまうというのが、難儀な処★
・・・どうも日本では、しかも早い時期に(!)
都会や集落近くにお暮らしになっていたゼンマイさん達は、人々に愛され過ぎてしまって、取り尽されての絶滅種になってしまったのだとか・・・★
なので、お店で見掛けるゼンマイさんは、生鮮食品ではなくって、乾燥させての乾物食品のみの扱いなんだそうです。 (´_`。)
●それに反して、我らが今月の旬食材の「ワラビ」さんです♡
胞子での繁殖はもちろん、地中に長~い根を張って暮らしております。
地下をどんどんと横に這い伸びて、しかもその茎から伸びる葉は、冬になると枯れてしまいますが、春にはそちこちから新芽が伸びて来るんです♡ (^-^)
この根っこが、なんと(!)
救荒作物にもなるのだそうで、いやはやワラビとゼンマイって、イトコのように煮た山菜だと思っていたのに、その生態がまるで違うので、私こと山野亜紀もビックリです・・・★
・・・そういえば、今月のレシピでご紹介をしている「わらびもち」なんですが、蕨粉というのは実は、本当にワラビの根っこから取る粉(!)だったのですね・・・。
なんとなく、山菜なんて、あんまり深く根付くというイメージがなかったので、驚く・・・私こと山野亜紀です★ ( ̄_ ̄ i)
しかも、この根。
他にも使い道があるようで、「根っこを編んでは、紐にしたり」、それを編み込んで今度は網にしてみたりも。 (^◇^;)
時には、箒(ほうき)にまでなったりするそうで・・・ワラビさん★
食べるだけではなくって、けっこうに人々の生活に浸透(!)
活躍する場が多かったのだと、この年齢になって、初めて知りました・・・。
あぁ、恐ろしや、和心きらり旬エッセイ・・・。 😅💦
●ちなみに、ワラビ粉についてなんですが★
冬の間に地下茎を掘りまして、それを叩きほぐしてから水でさらして製粉へと向かうんだそうですが、とにかく全てが手作業なもので、10kgの根っこからは、たった70gしか取れないとの事・・・。 (>_<)
今回のレシピでいうなら、4.5人前のワラビ餅にしかなりません★
・・・昨今は名目だけ「わらび粉」となっていても、裏をよくよく見ると実は、サツマイモなんかから取っているデンプンの場合もあるそうで、本物だと200gで4千5百円(2016年2月現在★)のお値段に。 ( ̄_ ̄ i)
しかも本物のワラビ餅って、冷蔵庫で冷やすと固くはなるわ、味が落ちるわ。
これまた賞味期限も短いときた、まるで三重苦というか・・・。
とにかく、美味しく食べるためには大変(!)な心使いが必要なレシピである事が伺えます。 (-“-)
●またワラビには、なんと(!)
毒性が、ありまして・・・。 😅💦
生食をすれば中毒になり、調理したモノでもドカ食いをすれば、全身から大量出血状況(!)に陥り、骨髄が破壊されて死に至るとは・・・。
えーーっ、うっそぉ~っ・・・と、叫びたくなるような現実があります★
もっともワラビって、日本では完全に副食扱いなので、そうは大量に食べる事がないので、大事に至らずに済んでいるので、逆に余り知られていたいのだとも・・・うーむ。
山菜の中でも、とくにワラビは灰汁が強い(!)
なので、必ず食べる時にはアク抜きが必要です。 (゜-゜)
やり方は色々あれど、一般的なのはワラビに重曹や木灰をふりかけてから、熱湯をかけ。
新聞紙か、大き目のポリ袋などで落し蓋をして、密封して一晩。
翌日になったら、これをキレイに洗い流して調理、それでも賞味期限は3日程度なんだそうです。 (^▽^;)
●わらびさんは生だと、発がん性のあるプロキロサイドが悪さをしますが★
アク抜きさえキチンとしておけば、その悪さの根源が、ジェノンという物質に変身をして、大丈夫になるのだとか。 👀
カリウム、カロテン、ビタミンB2やE、パントテン酸や食物繊維を多く含んでおりますが、アク抜きの段階で、これらの栄養素はけっこう抜けてしまうんだそうですよ。
そして昨今のワラビは、促成栽培や、露地栽培のモノが多いと言います。 👀
・・・色々面倒、困った処もありますが、やはり春の息吹を感じる食材ですよね。
愛していってあげたいと思う、私こと山野亜紀なのでございます♡
●さてもう1つの旬食材、鮟鱇(アンコウ)の方に参りましょう。
アンコウといえば、深海魚。
30~500メートル程の深海に生息しているとの事で、てっきり江戸の頃のお方は、お嗜みになれなかったんだろうなぁ、なんて思っていたら、ドンドン(!)
耳に馴染む、四代将軍・綱吉の頃の「江戸町触集成」。
つまりは例の「初物は、いついつから食べて下さいね、というお触れ書き」によると、ワラビはもちろんの事、アンコウさんまでしっかと、その名が刻まれているというから、驚きです・・・。 (^▽^;)
ちなみにワラビさんは、3月から。
アンコウさんは、11月からなら食べてもいいよ、という御触れです。 👀
調べてみますと、冬の産卵期には、けっこうに浅瀬へ寄ってくる習性であるのだとか。
・・・いつだか、「何故に深海魚の金目鯛を、江戸人が浮世絵に描いて知っていたのか」なる文献を見ましたが、アンコウですら、こんな時があるんですもの。
絶対に江戸人は、金目鯛だって何処かで、何かで食べて知っていたんだわ・・・と1人確信する私こと山野亜紀(と、林先生★)なのであります。 😅💦
●深海魚な故に謎も多いのか、余り資料が見つかりませんが★
深海の砂泥上の海底に生息、長いヒレで海底を移動。
擬餌状体という誘引突起でエサを誘い、ふらふらと寄って来た処をパクリとやるというのは、有名。
肉食で口も大きく、しかも唇が上向き。
けっこう、パクパクとエサがいけそうな・・・お顔立ちながら、実は泳ぎがヘタなので、その辺りでは、けっこうに苦労をしている・・・。
そんな・・・お方なのだとか。 (^^;;
お召し上がりになるのはプランクトンを始めとして、小魚はもちろん、種類によってはイカや蟹、ウニ!(ぜいたくな・・・★)。
大きい種類になれば、海面に寄って来た海鳥までやっちゃうという、割にアクティブ(!)なお方でもあります。 😅💦
・・・そして、日本でよく見掛けるの「キアンコウ」。
オスは50センチ程度ですが、メスなら1~1.5メートルほどの大きさにまで成長(!)
繁殖、産卵時には奥サマは、その旦那さんを召し上がってしまうという・・・もう、ホントに何でもやっちゃうお方だったんですねぇ、アンコウさん・・・。 ( ̄_ ̄ i)
●そんな・・・アンコウさんなんですが★
とにかく肝が美味しくて、そこが大きく育つのが11月から2月にかけての時節に。 👀
春になると、海水が暖かくなるのか(?)
肝が小さくなってしまうそうで、今がまさに旬の時期にあたります。 (^-^)
その身は、グロテスクな見た目とは違って、白身でヘルシー♡
ビタミンB12やナイアシンなどが含まれていて、皮には粘膜の維持や貧血予防に効果も。
対して「あん肝」の方は、脂質が多くて高カロリーな れど、ビタミンAやらDなど含まれていて、肌の健康を維持したり、老化防止や目にも良いとな。
そしてアンコウは、とにかくヌルヌルしているので、まな板の上では捌きにくく・・・。
なので雪の上で解体をしたり、吊るし斬りをする事で有名なんですが、形の様々な鮟鱇を、キレイに拵える職人さんも、今では少なくなったとか・・・。 😢
こんな文化も、美味しい料理の味と一緒に、後世に伝えていって欲しいと私こと山野亜紀は願います。 (^_^)/
(2016.2.1 文責・山野亜紀)
〇2016年2月のお膳