●私こと山野亜紀の蔵書にあります、毎度の恒例の「日本の食文化史年表」でございます。
その中に、「黒鯛にまつわる資料」がたった一件だけ、見つかりました(!)
それは、なんと縄文時代(!)にまで遡ります・・・。 ( ̄_ ̄ i)
かの時代はといえば、例の「縄目模様の付いた土器を、愛用していたご時世」。
これまた、1万年以上続いたという年代ですから、私こと山野亜紀的には、そこにも実は驚いてしまいます★ 😅💦
・・・そう。
福島県は弘源寺貝塚にて、縄文のその「陥穴漁が盛んになって来た頃」に、釣り針で釣ったと覚しき、黒鯛さまのお姿が遺されているという・・・まぁ、そんなお話なんですね。 (^▽^;)
●さて、長らく日本人とは、縁深くお暮らしになっていた・・・黒鯛さんなんですが。
スズキ目・タイ科に属するお魚で、日本では、北は北海道の南部から、南は奄美大島の辺りと、わりに広い地域で生息。 👀
冬は海に潜って(水深5~60メートル)の辺りで、お暮らしになり。
暖かくなって夏ともなれば、水深1~2メートルの浅瀬や河口域の辺りにまでやって来るので、釣り人にはとても愛されているお魚なんだとか♡
なにしろ、かのお方は、がっつきで雑食★
釣り餌にしても、もちろんよくある釣エサでも釣れるんですが、河口にやって来る「生活用水から出る残飯」も食べ慣れているそうなので、例えば野菜だとか。
みかんの皮かなんかでも釣れてしまうという、大変八方美人なお魚なんだそうです★ (゜_゜;)
しかも黒鯛さん、潮の満ち引きの加減から、河に登ってもなお、生きられてしまうという・・・とにかく、環境順応能力がとっても高いお魚(!)なんだそうで、魚河岸のあった築地では、
「真水(!)でも、活かせておける」
と、けっこうに重宝がられていたなる時期もあったそうなんですが。
・・・昨今では、養殖も多く行われるようになりまして、今では値打ちが少し下がったとも・・・いやはや★ ( ̄_ ̄ i)
●さて、黒鯛の産卵は春。
直径0.8~0.9ミリほどの分離浮性卵が、約30時間ほどで孵化をします。 👀
産まれたばかりの稚魚は2ミリほどで、卵黄囊の栄養でしばらく過ごし、8ミリほどにまで育つと今度は、砂浜の波打ち際やら、河口域の辺りでプランクトンなんかをお召し上がりになりながら、ゆらゆらとお暮らしになります。
1年で12センチ、5年で26センチ、9年で40センチほどの大きさへと成長をしていきますが、同じような生態に見える真鯛よりも成長は遅いのだそう。 (゜_゜ )
河口で暮らしているからこその、環境的能力が高さ故に、わりに何でも口にしてしまうという・・・黒鯛さん★
真夏になると、「スイカで釣る、パックン釣り」なんてモノまでありまして、まぁ何てお手軽。 😅
そして実は、黒鯛さんも出世魚なんだそう。 👀
関東では、チンチン、カイズ、クロダイへと変わっていきますが、これが関西になりますと、ババタレ、チヌ、オオスケとなるそうです。
●そして、真鯛もそうなんですが★
黒鯛さんも、性転換をされるというお魚・・・。 (^▽^;)
4~5歳になると、オスだった黒鯛さんの卵巣が発達して、メスになるんだそうですよ★
また、雌性ホルモンが少ないお方はメスにはならずに、生涯をオスとして、雄々しく生きていかれるのだとも、資料に・・・。 (‘_’)
ちなみに真鯛の方だと、メスからオスに変わるんだそうですが、 一見似ていても、やっぱり色々と違うんだなぁ~・・・という処でしょうか。
それにしても、ある日突然、性別が変わるというのは、やっぱり不思議な事ですよね★
●そんな・・・黒鯛サンなんですが。
白身のお魚ゆえに、タンパク質がとにかく豊富です(!)
そして含まれるカリウムには、エネルギーの代謝を円滑にするのはもちろん、高血圧予防にも一役買いますよー♡
タウリンは、生活習慣病の予防にも繋がりますし、血中のコレステロール値は低くして下さいますし、抗ストレス作用なども。 👀
・・・これからまだまだ暑くなる季節、ありがたくも頼もしい味方です♡
●さて、ツルムラサキさんの方に参りましょう。
1612年に出版された「多識編(医薬に関する書物)」に、「豆留牟良佐岐(つるむらさき)」と、その名が出たのが初めて。 👀
それ以前はどうだったのかは確認が取れていないんだそうで、中国では古くから、その実を染料に使っていたそうでして、もちろん日本でもそうなんですね。
お江戸は六代将軍、家宣の時代に生きていたという貝原益軒という人が書いた「菜譜(1704)」という医薬書で、食用にするのはもちろん、その実で紙を染めて使用していたなる記述もあります。 👀
●その一つは、こちら。
奈良県は御所(ごせ)市にある、一言主神社(ひとことぬしじんじゃ)では、神事に使われるという御幣(ごへい)を、その実で染色して使うのだそう。
・・・ちなみに御幣とは、「神に捧げるモノ」という意味なんだそうで、神社などで神様をお招きするための道具です。 👀
細長い木や竹 ( 幣串 [ へいぐし ] )に、昔は布帛( 綿とか麻布とか )を挟んでいたのが、今では紙に変わったという「神祭用具」です。 (゜_゜ )
一般的には色は白で、これで参拝者のお祓いをしたりもしますが、基本的には神社の社殿の奥深くに立てておくものだそう。
神霊が依り憑く(よりつく)道具だそうで・・・って、私こと山野亜紀的なんですが★
神社でよく見掛けてはいたけど、こんな名前でしかも、こんな役割があったとは・・・。
いや、初めて知りました、恐るべし、和心きらり★ (^▽^;)
さて、かの神社で使われているモノは、染まり立てはワインレッドのステキな色なんだそうですが、これって、すぐに色あせてしまうんだそうですよ。
●さてツルムラサキさんは、多年性の蔓草なんだそう。
八百屋さんとかでしか見た事がなかったので、今回、初めてその畑の様子を見て驚いたのですが(!)
・・・ツルムラサキさんって、こんなお方だったのですね★
日本では、先ほど紹介した染料のほかには、どちらかといえば観葉植物としての役割も多かったんだそう。 👀
・・・こんなにうねって、頑張れば4メートルほどの大きさにまで成長(!)
春に種を蒔いて、朝顔のように行灯仕立(と、いうらしい★)にするのが一般的なんだそうですが、垣根に這わせて、(ゴーヤガーデンの如くに)日除けにしても良いのだとか。 ( ̄_ ̄ i)
茎は赤紫色、今では品種改良も進んで食べやすくなったとも。
夏から秋にかけては、葉腋から太くて長い花茎が出て、花弁のない地味~ィな花を、ブドウのようにたわわに付けるとか。 👀
とにかく、一度芽が出たらどんどんと茎を伸ばして、勢いよく成長(!)
どんなに芽を摘まれても平気というから、その生命力にはどこか、頭の下がる思いもする・・・私こと山野亜紀的であります★
●そんな・・・ツルムラサキさんなんですが。
含まれるカリウムには、高血圧やむくみ予防に。
さらに疲労回復のビタミンBに食物繊維、亜鉛や鉄分も多いので、貧血予防にも♡
そして、ほんの少しですがゲルマニウムも含んでいて、これは血行を良くしてくれるのはもちろん、老化予防の効果までも期待されております♡
ちなみに中華ではよく、炒めて食べるんだそうですが・・・このツルムラサキ。
あまり茹ですぎると、逆に苦くなったりして、食べにくくなってしまうそうで、とにかく、さっと湯がくのがコツだとか♡
ぜひぜひ、今年の夏はたくさん取り入れて、この暑さを乗り切って参りましょう。 (〃∇〃)
(2016.7.1 文責・山野亜紀)
〇2016年7月のお膳