●今回、とーってもたくさんの資料を見ているんですが★
どれを見ても、「左ヒラメの右カレイといいますが、厳密にはそうではありません(!)」の但し書きから始まってしまうという・・・今月の旬食材の、ヒラメさんです★ (´_`。)
しかも、はっきり言って「お江戸の頃」まで「は、それもさして気にもされてはおりません(!)
形が大きいようだったら、ヒラメさん。
小振りだったら、カレイでいいよね、といった区別がまた何とも、ノンビリとでも申しましょうか。
時代背景を、しみじみと感じさせてくれますよね★ (^▽^;)
・・・それが、ようやくに正式に(!)区別をされるようになったのですが、それはなんと(!)
お江戸も下りに下って、11代将軍の頃になってから(!!!)
食い道楽、大食いの流行った家斉の代になってようやく、小野蘭山という方が「本草網目啓蒙(ホンゾウコウモクケイモウという名の、薬物辞典)」で初めて、別モノとして扱うようになったのだとか★
●・・・ところで、ここがまた何とも言えない処なのですが★
両者の違いを一体、どこで見ているのかと申せば(!)
口が大きくて、歯が鋭いのが、ヒラメさん。 👀
対して、おちょぼ口なのがカレイだなんて・・・。
えっ、見ているのはそこだけなの?・・・という感じがしますよね。 (・・;)
何だか、いつもはジ~ッと砂地に寝そべり、のんびり構えているようなイメージの・・・ヒラメさんなんですが★
分類としては、カレイ目は、カレイ亜目ヒラメ科のお魚なんだそうで、太平洋西部から南シナ海の辺りでお暮らしになるそう。 👀
冬なら、たいそう深い海の底でお暮らしになり、3~7月の産卵期になると、やる気を出してか、水深20メートルくらいの辺りにまで、お移りになります。
そして産卵をするのですが、浮遊性の卵からは、フツーの魚と同じに、目が両側に付いている稚魚が産まれます。 👀
それが、全長1センチを超えた処で、片方の目がグイグイと移動(!)
大体2.5センチの辺りまで育った処で、とうとう「右目は、顔の天辺を超え」ます。
そして13~14センチ程になれば、もうご両親と同じ姿になられる・・・という訳です♡
●そんな・・・ヒラメさんなんですが★
沿岸の砂泥地の辺りをこよなく愛し、夜間活動はお手のものの夜行性です。
・・・さて昼間はどうかと申しますと、ただひたすらに砂泥に身を潜めておられるんだそうで、そのせいでか、やっぱり。
いつも見せている左側の身の方が、右に比べて大きく発達をしておられるのだとか。 👀
・・・ちなみに「ヒラメの、ひら」は、平たくを指し。
「め」とは、魚の接尾語であるのだそう。 ( ̄_ ̄ i)
とにかく、子供の頃はミジンコかなんかを、大人しく食べて暮らしておられるのですが。
そこそこの大きさともなれば、海底に住む小魚はもちろん、甲殻類やらゴカイ、貝類などなど、その食する種類を増してゆきまして・・・。
最終的には、「最近はまぁ~、9割方は小魚で済ませて(!)いますかね」などとコメントをされているという、とにかく肉食系なヒラメさんなんです。 👀
ちなみに関東圏でだけ、とはいえヒラメさん、出世魚でもあるそう。 👀
・・・1キロ以下だと「ソゲ」と呼ばれて、2キロだと「大ソゲ」。
それ以上に大きくなると、ようやく「ヒラメ」と呼ばれるようになるんですって、へ~え。 (゜_゜ )
●ヒラメさんは大体、3年くらいで大人になられるんだそうですが。
オスなら全長が60センチ程度、メスなら1メートル(!)ほどにもなるそう。
・・・そして体重はといえば、10キロほどにもなられるのだとか。 👀
ちなみに、似ておられるという・・・カレイさんの方なんですが★
かのお方はもっと長命(!)で、10年以上生きる種類もあるんだそうですけど、ヒラメさんは数年程度と、けっこうに短命!
なので 成長も早い分、こちらの方が養殖に向くとかで、今や市場の9割方がこちらになるんだそうです。 👀
ちなみに、養殖はどんな方法かと申しますと、まずは卵から稚魚に育てて、放流をしてみたり。
・・・何しろヒラメさん、海底でずっとお暮らしになるお方ですから、海水も余り汚さないしで、今では「陸上は水槽での養殖が盛ん(!)」なんだそうですが・・・これが問題なんです★
「産まれた時には同じ姿」なハズなのに、放流した養殖さんでも何故だか、「お腹に黒い模様がイレズミの如くに残ってしまい、しかもそれを生涯、背負ってお暮らしになられるそう(!)」なので・・・。
困ったことに、とにかく一目で(!)養殖だか、天然モノだかがバレてしまうんです・・・★
・・・一応、「天然と養殖では、味の差はない」とされていますが、市場では、すぐにそこがバレてしまうので。
そこは・・・やはり、お値段的には、天然さんに軍配が上がってしまうんだそうです。 (^_^;)
ちなみに養殖さんには、「パンダヒラメ」なる愛称が付けられているよう。
皮さえ剥いでしまえばそれも、どちらかどれかなんて、判らなくなってしまうのだそうですが★
●その短命さ故なのか、とにかく愛されてしまうという・・・ヒラメさんなんですが★
白身魚の淡泊な味わいに加えて、その上下を彩る背ビレと臀ビレがとにかく、美味な事が知られております!
俗に「縁側」と呼ばれている部分で、コラーゲンがたっぷり!
脂がのっていて、歯応えまであって、この縁側の他には、 肝臓(キモ)も珍重されております。 o(^▽^)o
冬が旬とありますが、「夏でも、最盛期より少々劣るかな」というくらいで、一年を通して、バンバンに肩で風切っていけるくらい、とにかく美味しいお方様なんでございます♡
・・・とにかくヒラメさん、その身は白身ですから、高タンパクで低脂肪!
中国では、「胃腸を休め、気力を充実させる健康アイテム(!)」としてヒラメさん、珍重をされておられます。 👀
ちなみに卵の方も、ビタミンB1を多く含んでいるので、代謝アップの効果も♡
●とにかくヒラメさん、文句なしに美味しいお方なんですが★
たま~に寄生虫が沸いちゃう事もあるそうで、そうなると、その身がゼリー状に溶けてしまうのだとか。 (゚_゚i)
・・・一応、火を通せば大事ないとはありますが、下痢や嘔吐といった食中毒の症状を引き起こしてしまうので、そこにだけは要注意です!
抗ストレス効果もあって、縁側のコラーゲンは特に、冬のこの時期に必要な「潤いと保湿」という嬉しい効果も。 (^-^)
そして含まれるビタミンEには、冷え性予防の効果あり!
・・・冷えるこの時期、とにかく、ありがたいお方ですよね♡
「生活習慣病予防に効果のある、DHA」が豊富であるのはもちろん、身体の弱い方でも消化吸収がとっても良いので、風邪やインフルエンザで弱っている方にも最適バージョン!
一つ手に取り、しみじみと愛してあげたいお方です♡ (^_^)/
●さて2017年2月の「和心きらり」では。
「日本人の食よ、その原点に立ち帰れ!」をテーマに、お届けをしております。 😅💦
そんな処で、なかなか・・・私こと山野亜紀でさえ、手に取る事も少なかった干し物食材(!)
カンピョウさんに、ご登場を願いましょう!
さて、「カンピョウさんの原料」はといえば、ふくべ(ウリ科ユウガオ)の実ですよね。 👀
はい、瓢(ふくべ)というのは、夕顔(ゆうがお)やら瓢箪の実の総称なんだそうですよ。
その皮を剥いで、紐状にして、乾燥をさせている画像などは、そちこちで見掛けます♡
・・・そして実はカンピョウさん、いつから発祥したのかは明確ではないそう★
鎌倉時代から始まったという説もありますが、手許の資料では1712年。
・・・お江戸は、第6代将軍・家宣の時代の頃なんですが。
浮世絵でも、水口宿(現在の滋賀県・甲賀市)で干瓢を干してる様子が、かの有名な歌川広重さんの絵で残されているそうです。 👀
・・・そんな時代もあったんですが★
こちらのお殿様である鳥居伊賀守(忠英)が、下野は壬生(現在の栃木県・下都賀郡)に転封をされたのを切っ掛けに、その地で「ユウガオの種」を植えてみた処。
この地が、ことの他気に入られたようでありまして・・・ユウガオさん。
どっしりとこの地に根を下ろし、今や「壬生は干瓢、名産地!」とまで、呼ばれるようになったとか。 (‘_’)
さて夏が最盛期のユウガオを、気温の低い時間帯、つまり日の出前に皮むき&紐状にまで、とにかく加工(!)
大体6~7キロくらいのユウガオから、150gくらいのカンピョウが作られるんだそうです。 👀
●その材料の夕顔というのは、皆さんご存知、ウリ科の植物。
花の時期は夏だそうで、それも夜になってから「白い花を咲かせる」んだそう。
・・・その花は、たった一晩で萎んでしまうのだそうですが、夕顔のツルはといえば、20m程にも生長をするそう(!)
その実の方は古来より愛され、お江戸の頃なら上層階級の方にも愛されていて、「世間的には、上品な食べ物(!)」として、珍重をされていたとか。
そんな・・・カンピョウさんなんですが★
とにかく目に付くのは、その溢れんばかりの食物繊維です!
生活習慣病予防にも効果があって、含まれるカリウムには高血圧や、むくみ予防にも効果あり!
ちなみに、お寿司屋さんでよく見る「かんぴょう巻」なんですが★
別名を、(細巻なので★)その形からか、「鉄砲巻」であるとか。
「木津巻」とか、呼ばれる事もあるようです。 👀
・・・木津巻とは、摂津国木津(現在の大阪市・浪速区)が一応、カンピョウの発祥の地と言われていて、その生産が盛んであったとか、説が幾つかあるようです。
さてカンピョウは乾燥食品ではありますが、保存は余り長くは持たないようなんです。 👀
なので市販品では 防カビ・防虫・変色防止を講じた、漂白かんぴょうと。
そうではない、無漂白のモノと2種類あるんだそうですが、その賞味期限は1年くらいとも。
・・・手間を掛けている分、漂白モノの方が高価とありますが、そこは手早くいくよう心掛け、丁寧に愛していきたいお方です。 (^-^)
●さて最後は、切干し大根さんにご登場を戴きましょう。
秋から冬にかけて、収穫した大根を細切りにして
広げて、天日干しをした加工食品が「切り干し大根」なんですが、それでも種類が幾つかあるそう。 👀
・・・西では「千切り大根」と呼ばれていますし、その他「割り干し」やら「凍み大根」やら。
他に「軒しのぶ」、「寒干し大根」・・・などなど。
冬の保存食として、各地で作られ、愛されてきた様子が覗えますよね。 (^_^)/
さて冬ならば良いけれど、夏場ならその色が、茶色くなってしまう事もあります(!)
なので春を過ぎたら、いくら干し物だとて、冷蔵庫に入れて保存する方が良いと、資料にあります。 👀
・・・切り干し大根には少し、ひなびたような匂いがあるので、これって好き嫌いが分かれるとも★
●さて切干し大根はまず、水で戻して使いますが。
その戻し汁には、旨味や栄養素が多く含まれているので、そこは逃さず使いましょう♡
食物繊維が豊富で、カルシウムやビタミンB1、そして貧血を防いでくれる鉄分までもが、たーっぷりと含まれています。 (^_^)v
干し物食材って、とにかく身体に嬉しい食材なんですが、糖尿など患っておられる方には、ご注意を!
天日に干す分、干瓢にしろ、切干し大根にしろ、糖質が生の時よりも、ぐっと高まってしまうのです。 👀
生物が育たない冬、救荒食品でもある両者(切り干し大根、干瓢)には、その高い糖質でこれまで、日本人の栄養と健康を守っていて下さっていたのですが、現代では状況も違って来たかと。 👀
・・・己の健康状況をよくよく見据えて、それでもやっぱり愛してゆきたい・・・。
そんな今月の「和心きらり旬食材」たちです、何とも、寄り添って行きたいお方ばかりではありませんか。 (^-^)
(2017.2.1 文責・山野亜紀)
〇2017年2月のお膳