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第15話 「お砂糖は、エラかったっ!」(2014年8月)

●さて2013年は8月に入って、どでかい台風が到来(?)

 先日の大雨といい、川の洪水といい、もうもうこれ以上、日本の人達を苦しめないで・・・。 😢
 そんな言葉を、ついつい・・・空に向かってお願いしてしまう今日この頃なのですが、みなさま、いかがお過ごしですか?

 さて何と、「和心きらりレシピ」も来月で、その数が200を超えます。 👀
 ・・・始めた当初は、どこまでやれるか。
 まず半年続けば、御の字ではないかと思っていたのですが・・・今年一杯は続けられるようで、まぁ、おどろき。 (^▽^;)
 まだまだ、今しばらくはお付き合い下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。 <(_ _)>

●さて「和心きらり」を始めて、そちこちのレシピをご紹介しながらも。山野亜紀という人はまた、ずい分と驚いている人だなぁ・・・と思われる方も多いかと思います。 👀

 その所以はといえば、私こと山野亜紀が幼少の折は、私自身が明治時代産まれの祖母に育てられていた事にあると思います。
 ・・・その当時のお料理事情を、彼女はテレビや新聞で拾っていたんですね。 👀
 忙しい母に成り変わり、初めてチャーシューを作ってくれたのも。
 そして、ピーマンの肉詰めを作ってくれたのも祖母が最初でした♡ (〃∇〃)

 ・・・
今でこそ、スーパーのお惣菜コーナーに並ぶモノも多くありますが、私が子供だったウン十年前は、高級店はともかく(!)
 ウチの近所には、そんなモノは存在しません★ (^_^;)
 なので祖母は、新聞から切り抜いたり、雑誌を切り抜いたりして。
 または、テレビのレシピをメモに書き留めては、山野家初(!)
 子供の私にとっては珍しいお料理を、ずい分と手掛けてくれました♡
 ・・・ですが後年、電子レンジは何とか使えるようになっても、オーブンまでは彼女は使いこなせませんでした★
 それは・・・私こと、山野亜紀も未だにそうかも・・・★ 😅💦

 家族が使いこなしていないせいか、機能はあっても今一つ使いこなせていない(というか、使っていない★)オーブン設備。 ・°・(ノД`)・°・
 その変わり、昔は「冷ご飯は、蒸し器で温め直した」り、フライパンも鉄のごっつい、真黒い出で立ちのモノで炒めたりで、・・・そういえば今よりも。
 煮魚とか、食卓には煮物のメニューが多かったかと思います。 👀

●それから早、ウン十年。

 祖母が亡くなり(1986年)、父が(1988年)。
 母が亡くなって(2006年)・・・幾年月。
 何を間違ってか、私こと山野亜紀は「自分で自分を元気にする、お料理と健康のHP・・・和心きらりHP☆」を始める事になりましたが(!)
 振り返れば、本格的なお料理を習う機会というのは、普通高校で学んだ家庭科の授業以来(かも!)
 ・・・あれから、様々な調味料も増えましたし、鍋や釜の種類も増えました。 ( ̄_ ̄ i)
 使いこなせていない。
 または、機能がある事は知っていても、手すら付けていないお鍋などのアイテムも、もちろんありますが・・・逆に(!)
 自分勝手に、全く使わなくなっていったモノもあります。
 ・・・それが、お砂糖なんです・・・★

●私が社会に向けて駆け出しの頃は、今もそうですが、ダイエットブームの走り(!)

 ドトールコーヒーが出店を始めて、普通のお砂糖の隣りに「ダイエットシュガー」なんてモノが置かれるようにもなりました。
 コーヒーにクリームや砂糖を入れていた私でしたが★、
 お酒を嗜むようになってからは、それもブラック一辺倒(!)になり、紅茶もコーヒーもブラックに。
 調味料入れからお砂糖が姿を消して早、ウン十年になります・・・★

 そんな・・・私こと山野亜紀が井田先生と出会い、お願いをして「江戸レシピ」なる企画モノを始めました♡
 調べモノが大の苦手(!)な私が、何を思ってか(!)
 アマゾンさんの助けを借りては資料を買い集め、いよいよお砂糖と向き合う時がやって来ました! ( ̄_ ̄ i)
 さて、今回は「お砂糖ストーリー☆」を繰り広げてみたいと思います・・・♡ (^-^)

●さてお江戸の頃なんですが、お砂糖薬屋さんで売っていたくらいに貴重なモノ。 

 でしたから果たして、当時も、お料理にも使っていたのか・・・という疑問があります。 👀
「江戸レシピとして紹介しているのに、お砂糖をどこまでレシピ紹介に取り入れるのか(!)
 これは、「和心きらりHP」を始めてからの、大きな課題だったのでした。 😅💦

 さて、日本ではお砂糖といえばサトウダイコン(甜菜)カエデ(楓)など、色々ありましたし。
 もっと古い事を言えば、上記の写真で紹介をしている「アマヅラ(甘葛)」というツル性植物から甘みを、縄文時代から嗜んでいたらしい・・・日本人です。 👀
 ですが、「甘藷(かんしょ・・・と呼ばれるサトウキビ)」を原料とした「蔗糖(しょとう)」は、 奈良時代の正倉院文書「種々薬帖」に記載があるので(!)
 この辺りで、中国から伝来したのかと思われます。 👀

 ・・・ですが、こんな高価な輸入品は、絶対に庶民の口には入りません。 (^_^;)
 平安、鎌倉を超えて室町まで時代は下っても、お砂糖は上つ方に楽しまれるばかりで、一般庶民には普及をしませんでした。 😢
 時は戦国に移っても、大名間での贈り物に使われる記述もあるほど。
 絵師がそのお礼として受け取ったり、将軍に送ったりといった記述が、そちこちに遺されています。 👀

●さて、江戸の初めは徳川家康、秀忠が将軍だった頃の慶長年間(1596~1615)に、サトウキビさんがいよいよ奄美大島に移植をされます。

 ところが、そこが製糖の難しい処
 砂糖と氷砂糖の製法を教わってきたようなんですが、とにかくただ、
 「サトウキビの汁を煮詰めるだけでは、絶対に結晶化はしない(!)」・・・らしいんです★

 ・・・何でも、サトウキビの汁は微酸性なのだとか。 👀
 これが、煮詰める段階で化学変化を起こしてしまい、ブドウ糖(そういえばこれ、液体ですよね★)と、やはり液体の果糖分離するだけ(!)・・・なんだそう★
 一つの液体が二つに割れても、持ち運びは不便だし、全く意味がありませんよねぇ・・・。 (^▽^;)

 これを結晶にするためには、インドの製法「石灰を入れる攻撃(!)」なんですが★
 これがまた・・・そういえば石灰って、アルカリ性ですよね。 👀
 なので、入れ過ぎてしまうと逆に、微酸性から今度はアルカリ性に傾きすぎ(!)になってしまい・・・★
 結果、プリンのキャラメルソースのようになってしまうだけで、やっぱり結晶化が出来ないんだそうです。 (^_^;)

●結局、酸とアルカリの丁度中間をとらえるには、やはり人間の勘だろう・・・というのが、その時代の人の考え(!)

 石灰を入れたサトウキビの汁を甕(かめ)に入れたら、まずは、結晶化するまで放置プレイ。(^_^;)
 結晶化したモノは黒砂糖(!)ですから、それから「赤土をどろどろに溶かしたモノ」を甕(かめ)に流し込んでいくと、黒い色素が粘土に吸着されていき・・・その色を、白く変えてゆくのだそうです。 👀
 これが精製で、その色の度合いによって、三盆白、上白(じょうはく)、太白(たいはく)へと階級は上がっていきます。

 その後、その技術は奄美大島から琉球、薩摩、土佐へと伝わっていき。
 長崎を通して八代将軍・吉宗にまでも伝わっていき・・・。
 かのお方が、またえらく砂糖製造を奨励(!)をしたので、更に更に!
 東は伊豆七島から、西は和泉(現在の大阪府)、讃岐(香川県)、阿波(徳島県)にまで広まってゆき、第十一代将軍・家斉などは、紀州に砂糖製造手当を4年間も貸し与えたなる記述も(!)
 ・・・とにかく製糖は難しい技術だったので、腕の良い砂糖職人は引っ張りだこだったそうです♡

●この頃になると、お団子や飴玉として、夏に棒手振りが売り歩く砂糖水として、庶民にもお砂糖は楽しまれるようになったようです♡

 ですが、余りお料理にまでは使われなかったのか、料理書に「砂糖の文字」は、お菓子にはあっても、お惣菜にまでには・・・との事。 👀
 ちなみに砂糖を初めて料理に使用したなる資料は、第14代将軍・家茂の時なんですが。
 「浅草呉服橋の青柳才助、江戸佃島にて、小魚を砂糖と醤油で煮た佃煮を売り出す」との記述から。
 ・・・思わず私は、「佃煮かぁ~」と叫んでしまいました★ (^▽^;)

●そんな・・・お砂糖なんですが★

 私こと・・・山野亜紀若かりし頃から、ウン十年(!)
 昔は「上白糖」くらいしか種類がなかったように思うのに、いまや「甜菜糖」やら「三温糖」、「グラニュー糖」・・・などなど★
 振り返れば、お砂糖の種類もずい分に増えたように思います。 👀
 料理に、どうしても甘味が必要な時には、コーヒー用のスティックシュガー(小分けにしてあって、使いやすいし♡)を使っていたり。
「砂糖じゃなくって、甘味が必要なら、ミリンを使うわ~☆」
といった感じで、ホントに砂糖壺がない生活を長らく送っていた私だったんです・・・。 (^_^;)

 なにしろ、「味醂は、甘みのある調味料」と広辞苑にもあります。 👀
 「ダイエット甘味料を、お料理にも入れれば、ローカロリー♪」
などとCMにもあるんですが、こちらは、私の兄が紅茶に入れたりして使ってますが、私はあの味が何故だか馴染めず(!)
 その内にお茶も何もブラック一辺倒になってしまい、ホントに使った事がなかったのでした。 (^_^;)
 ・・・そして母が亡くなり(2008年)、一昨年が七回忌。
 彼女は一応、お砂糖を使う人でしたが、私こと山野亜紀はホントに、一粒も使っていなかったんでした★

●そんな私だったのですが、「和心きらり」の撮影時にはよく、スタッフ全員でお砂糖の話をしています。

 毎月、井田先生ご推薦のレシピを紹介しておりますが、自然な甘みでハチミツを使うか。
 ミネラルも入っているから三温糖にするとか、甘みに関しては毎回、何かしらで話題に上るんですね。 👀
 ある時、煮物の撮影の時にふと、それがまた・・・あまりに馴染のあるレシピだったので私は井田先生に、
「私は、自分で作るときには、お砂糖は入れず、甘みは味醂だけ(!)で作りますよ」
と、お話してみました。

 すると、井田先生の思いがけないお言葉に、私こと山野亜紀はしばし、絶句(!)
 ・・・なんでも、
お砂糖の分子というのは、他のどんな食材よりも大きいんです。
 煮物でお砂糖を使うのは、食材の分子をお砂糖が、その大きさで破壊(!)してくれるんです。
 一度分子が壊れるからこそ、味が染み込んで、柔らかく仕上るんですよ。
 ・・・もしかして、山野さんが作る物は固くなかったですか?

●・・・そういえば。 (-_-;)

 ジャガイモは一応、男爵だったので、中はほっくりと仕上がっていましたが(!)
 ・・・そういえば、周りの皮が硬かった気もする・・・★

 考えてみればお砂糖だって、量を考えれば別に、カロリー的にはさして違う訳ではないし。
 なんでも使わないと決めつけず(!)に、(柔らかくするのに)必要な量だけを考えて入れれば、それで良かったんじゃないかしら・・・★ (^_^;)

 ・・・
絶句する・・・私こと山野亜紀は、ついに言いました。
お砂糖って、使う意味があった(!)んですねぇ・・・・」
 それには、井田先生もしみじみと仰います。
「そうよ、お砂糖には使う意味があるんですよ。
 お砂糖は素材を柔らかくする効果があって、そして、みりんの効果は照りなんですよ」
 ・・・ちなみにダイエット甘味料には、砂糖の持つこのパワーはないんだとか。 (^_^;)

 ・・・井田先生、ホントにありがとうございます・・・♡
 今日からは心を入れ替えて、お砂糖と向き合って人生を、生きていきたいと思っております。 o(〃^▽^〃)o
 (2014.8.1 文責・山野亜紀)


 〇2014年8月のお膳

◎8月のお膳(2014年)

〇カボチャのいとこ煮

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