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第48話 5月は、祭りの季節ナリ! (2017年5月)

●2017年5月なんですが、新緑の候というか、まさかの夏?

 照りつける日差しに、どうにも日焼け止めが欠かせない★
 そんな季節になって来ましたが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
 ところで私こと山野亜紀は、2017年のGWを休養日に当てる事と致しました。
 ・・・というのも、高田馬場のスポセンで知り合った「演出家のなかええみさん」に「少しは休め!」と、叱られたからで、ございます★

 身体のメンテナンスをした方が良い、とのアドバイスなり。
 ・・・それならと。
 どうせなら知り合いの世話になろうかとも思い、遊びに行きがてら、諏訪に暮らしている整体師を営む彼女メンテナンスをお願いをしてはどうだろうと思い、問い合せをしてみたんですが。

 それはやはり、近場である事に越した事は無いとの彼女の提案。
 信頼できるセラピストだからと、吉祥寺のアロマヒーリングのお店を紹介してくれました♡ (^-^)

●ちなみに、彼女が言うには。

 自分は、整体師は仮の職業で、ホントの生業は「祝詞謡い」なんだとおっしゃいます。 👀
 例えば、とある場所へ行けば勝手に「祝詞が降りて」きて、それをそのまま謡えるのだそう。 😅💦
 ・・・よく、言霊(ことだま)であるとか。
 難しい事を言えば色々とあるのでしょうけれど、そんな事が出来る人が、ホントにいるのだと私は初めて知りました★

 ホントに不思議な・・・そんなご縁に誘われて、吉祥寺のお店を訪れるようになり、あちこちを診てもらうようにもなりました♡ (^_^)/
 「今まで身体のメンテナンスなんて、そんな事は、したことがないんですけど★」と、私が言うと。
 「身体が資本の、殺陣師さんだったんじゃないの? メンテナンスくらい、しっかりしなきゃ」と言って笑っておられました★

●はてさて。

 そこまでメンテナンスに力を入れたのは、5月は祭りの季節だからでございます。
 昨年の4月で終了となった、林邦史朗先生と8年も共催していたワークショップ。
 その最後のお客さんの勧めもあって、今しばらく活動をしてみる事にしたんです。 👀

 かような訳で昨年、産まれて初めて甲冑を身に纏ってみた・・・私なんですが★
 今年はいよいよ祭りの中の、とあるパートを任される事となりました。 (^-^)

●紹介して下さった方に、聞くところによりますと。

「祭りも、数多くあるけれど。
 ここの祭りの、この演目はやれ、どの団体がやる事になっていてとか、もう既に決まってしまっている。
 それを横入りすると、色々と問題が起こってしまうから、そこは出来ない。

 けれど、祭りを見ていると、俺だったらココは、こうするのになぁと色々、思ってしまう事がある。
 でも体制が既に出来ているから、後から新しく入って行こうとすると、例えば甲冑を持っていたとしても、それだけではダメで。
 自分は法螺貝が吹けるけれども、それだけでもダメ。
 殺陣だけでも、それではダメ。

 あれこれ組み合わさって初めて1つのコンテンツとして提案する
 そうすれば企画が通り、道が開ける事もある」・・・との事。 👀
 私こと山野亜紀の本業は殺陣師であるけど、「殺陣が出来る人や団体」は数多くあるけれど、藁が斬れる人は数が少ない・・・という事で、そちこちで藁を斬らされることにもなりました★

●ところで「寄居の北條まつり」は少し、趣が異なります。

 ここのボスのお父上が、実は北條の甲冑氏の流れで、「地元の活性化を願って甲冑祭りを始めた、先駆け的なお人」なのだとか。 (゜_゜ )
 今年で56回目(2017年時★)を迎えるこのお祭りで使われている甲冑達は、先代から自作してきたモノであるとか、黒澤映画など、撮影で使用されていたモノを買い取ったものであるとか、とにかく色々なんだそう。

 そして今のボスは、2代目であるらしく。
 仲間が法螺貝を吹き、猟銃免許を持った仲間(火薬を扱うので、資格が必要★)が大砲を撃ち、狼煙を上げてくれています♡
 ・・・華を添えるは、昨年知り合ったばかりの「東松山太鼓」の皆さん。
 それもYoutubeを見て「かっこよかった」というので、連絡を取って仲間になったのだそう。 👀

 そんなメンバーの片隅に、何となく入れられてしまい、今年は「祭りの前座」と、「メインの一部を担当する事」となりました。 👀
 さて前座では、ぜひ「ちゃんばら講座」をして欲しいと言われてしまい★
 今年の4月から、高田馬場で始めた「殺陣のレッスン」に関わってくれた、もとワークショップメンバーの、益子勝彦さんやら。

 そして「この日は、スケジュール的に空いているから」と、劇団ひまわりの唐沢宏史くんが、参加をして下さいました!

●とにかく、参加メンバーが揃っての稽古が、祭りの前には全く出来ない!!

 なので、この日は素人が2名含まれていたので、こちらにだけは「事前に殺陣のレクチャー」を行っていました。
 何しろ、せめて「殺陣の基本と攻撃方法くらいは知って戴かない」と、本人も困るであろうし、危険も伴います★
 甲冑の方は、お仲間の方が千葉は土気(彼の家★)から寄居にまで運んで来てくれていました。
 ・・・何しろ参加者が多いので、「4千領は持っている(!)そうですが、ボスの所持する甲冑だけ」では、まかないきれません★
 私も本身を二振り持って、衣装を持って、朝の9時に寄居にまでと駆けつけたのでありました。 (^_^;)

 さて本来「北條まつりは、行列祭り」なんですが、色々と大変なので、そちらの部分は免除をしてもらいました★
 メンバーが全員集合をしたら、打ち合わせをしながら、稽古をしながら、甲冑着けながらの、まずは前座の「ちゃんばら講座」の段取りをしてから、すぐに現場に移動!
 到着してすぐに、本番が始まりました。 😅💦

●この時間帯は、お祭りのメインの始まる前なので。

 歌を歌ったり、踊りを踊る人やらが、持ち回りでステージで披露をしていたようなんです。 👀
 ・・・その後に入って、「殺陣は、こう出来ている!」という演目を拵え、唐沢くんには芯(つまり、主役★)になってもらって、殺陣を即興で振付け(!)
 私の思惑通り、超(!)の付く、ド・初心者!の新人さんが、良い味を出してくれました。 (^_^)/

 ・・・その新人さん2人なんですが★
 おひとりの方は、殺陣はもちろん、藁を斬った経験もなく、甲冑も初めて身に着けた訳ですが。
 兜は鉄で出来ていますから、炎天下では太陽熱で兜が熱くて重くて、初めての事だから大変だったと語っていました。 😅💦
 今一人の方は、「年齢的に、兜はちょっと辛いかも」との配慮から、兜は着けずに、雑兵が着けるという「半首(はつぶり、又は猿面とも)」が渡されていました。

 ・・・本当は、もっと軽いモノを選んでおいたそうなんですが、彼の頭が大きくて入らなかったとか★ (^^;)
 とにかく、初めての甲冑体験で、鎧は黒いのに、何故か顔だけは、彼は赤いモノを着けるハメになってしまったので★
 ある時、子供達にまで取り囲まれては、
「おじさん、そのお面、なんていうの?」
「身体(鎧の事★)は黒いのに、顔だけ、何で赤いの?」
「顔だけ赤いのは、サルだよね?」
 などと、叫ばれ★
 ・・・ただ単に、渡されたから着けていただけなので、そのお面の価値も、その意味すらも彼にはわからず★

 はたまた本番では、私からもとにかく、やいの、やいのと色々に言われてしまい、
「・・・おれ、自分が、日本語が判らなくなったかと思いました・・・」
 という言葉が、彼の当日の感想でありました★

●さて殺陣には、ルールを守らないと、危険な事がある!

 これは、殺陣がエンターテイメントであるが故に、
 「殺陣には演出上、ただ斬られて死ぬだけの役でも、そこにはちゃんと、色々なお約束がある!!」
 ・・・というのが、「ちゃんばら講座」のテーマだったのですが★

 そこの処を知らないでいて、いきなり舞台に上がってしまった新人さんにとっては、とにかく何が何だか訳も判らず(!)
 大パニックを起こしながらも、なんとか、役処を努めて下さいました。

 また前座では、お仲間のお願いで「林流50構えの型」も披露。
 この日のために、子供が扱っても良いように、プラスチック製で安全な刀を数振り、拵えていてくれました☆

 お子様には、3人ほど舞台に上がって戴いて、一緒に構えて戴きましたが、そこは、そういうお仕事に携わっている益子さん。
 彼の尽力が、モノを言いました。 (^_^)v

●後半はいよいよ、真剣試斬を取り入れての演目です。

 お祭りなので、甲冑を着た多くの団体が入場の後、ゲスト紹介があって、それぞれの挨拶があります。
そこを乗り越え、いよいよ開幕!
 お仲間の案内により・・・私こと山野亜紀は、真剣で「香取神道流の八方剣という型」で、まずはお祓いの儀を。
 続いて、三献の儀が行われます。
 ・・・これは、戦の勝利を願って、勝ち栗を食べて一献、敵をのす、のしアワビを食べて一献。
最後に、(よろ)昆布を食べて一献という、儀式が行われます。

 また別のお仲間が、早九字を斬り。
 そしてお仲間が参謀が、どこかから見付けてきたという巻物「軍神勧請」で、これは戦の勝利を願う為と、いわゆる相手を呪詛するという呪文を詠み上げ(!)
 益子さんと私が、勝利を願っての真剣試斬。
 最後に「刀で、光の文字を刻み」、その一画一画に併せて、えい、えい、おー! えい、えい、おー!・・・と、会場の皆さまにも併せて、鬨の声を上げて戴きました(!)

●後は、いよいよ合戦祭りのメイン。

 大砲はパンパン、鉄炮はバンバン。
 行列参加メンバーは、やれ北条軍になり、豊臣軍となって戦います。
 使われる得物は、全員、危険防止のためにスポンジ使用の槍になります。

 私達もその合戦の中に加わり、組んずほぐれつ。
 ・・・中には橋で戦って、川に落ちるパフォーマンスを見せる人もいました。 (^_^)/

●さて2017年5月14日が、寄居の北條まつり。

 21日は、所沢で滝の城まつりに参戦。
 ・・・北條というと「小田原」を思い出しますが、あちらは長男だそうで。 👀
 四男は「寄居に鉢形城」を構えていて、豊臣軍(前田利家や、上杉景勝など)5万に対し、わずか3千5百名で迎え撃ちました。

 写真は、三献の儀の様子ですが、この四男・北條氏邦さんは結局、民の為を思って1ヶ月ほど戦った後で降伏。
 ここ滝の城は、その鉢形城の出城跡であったとかで、どちらも北條を称えた甲冑祭りなのでありました。

●21日の滝の城まつりです。

 こちらは、前座では「真剣刀法をメインにした演目」にと依頼があり。
 後半の方は「戦場絵巻」と称して、お祓いの儀の後、所沢市民で林 邦史朗先生と8年も共催していたワークショップの常連でもあった池田収一さんと。
 そして益子さんなどに加えて、殺陣の出来る人という事で、林流は武劇チームから宮川翔一郞くんに連絡を取って、参加をしてもらいました♡

 池田さんと益子さんは、同年輩という事。
 戦隊モノが、大好き!なのを知っていたので、戦国時代らしく、組み打ちを取り入れた槍の一騎討ちを披露して戴きました。
 ・・・こちらが、ある意味泥臭い殺陣なので、私こと山野亜紀と宮川くんの方は、少し外連(けれん:見た目本意の、奇抜な演出の事★)のある殺陣をと、心掛けました。

 なかなか見ることがないという薙刀を宮川くんに持たせて、私は太刀で。
 ・・・それも望まれていたので、後半部分を、相手の太刀を奪っての二刀流にしました。
 そして、宮川くんが身が軽いのを知っていたので、薙刀を持っての受け身やら、側転を入れての立ち廻りにしてみました。 👀

 新人の子にも出番を作りましたが、彼には組討ちはまだムリなので、一人での型の披露をしてもらいました♡
 ・・・とにかく、事前に稽古時間を設ける事が出来ませんでしたから★
 朝の9時に現場に到着をしてから、稽古に次ぐ稽古の最中で、遠慮会釈なくやって来る予定変更の嵐っ!! 😅💦
 それを受けての、稽古に本番、そして真剣試斬・・・★
 とにかく、思い付く限りの、様々な事に挑戦をしてみました。 (^_^)/

 とにかく、本当にあった合戦をもとにした甲冑祭りです。
 戦国時代を意識して、来て下さるお客さまも考慮をして殺陣を振り付けましたが、なんとか好評であったようで、地方紙ではありますが、林先生が亡くなられてから、初めて新聞に載りました。(写真は、私と宮川くん★)

 共演して下さった皆さま、本当にありがとうございました。
 またの折りには、スケジュールがもし空いていたらどうか、お付き合い下さいませ。 (^_^)/
 (2017.5.1 文責・山野亜紀)


 〇2017年5月のお膳

◎5月のお膳+お弁当☆(2017年)

〇シマアジのカマの塩焼き

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