あそこの茶店の看板娘、おめぇの好みはどっちだい、
お茶もうまいが、菓子もいい、
何より愛嬌、今日のおやつは、生麩を使ったあんみつ風!
- ★2人分の材料です。
- 生麩‥‥‥100g(今回は、よもぎ麩とあわ麩を50gずつでした)
- 干し柿‥‥‥適量
- 干しイチジク‥‥‥適量
- (a)水‥‥‥大さじ5
- (a)酒‥‥‥大さじ1
- 茹で小豆‥‥‥適量
- 黒蜜‥‥‥適量
- 小鍋に(a)を入れて火にかけてアルコール分を飛ばし、干し柿とイチジクを浸して、30分ほど置く。
- 生麩は、それぞれ一口大に切り分け、1の冷めた鍋に一度入れて(生麩同士がくっつくので)汁を絡めておく。
- 器に生麩を盛り、干し柿とイチジク、茹で小豆をのせて、黒蜜を添える。
●生麩って、皆さんは買った事はありますか・・・?
撮影で使用したモノは、商標が「半兵衛麩」なんですけど。
・・・これって、読み方も「なまふ」と呼ぶ処もあれば、「しょうふ」と呼んだりもするようです。 👀
ちなみに私こと山野亜紀の経験の中では、たまに大人数で食べる宴会での、鍋料理で食べた事しか余りなく・・・★
後は、そういえば・・・お吸い物に入っている手まり麩の類い・・・辺りでしょうか。 😅💦
●と、思っていたら(!)
業者さんのHPを見ると、関東では当たり前にある竹輪麩も、実は生麩の類(つと麩)なのだそう!
こちらは江戸の製法なんだそうで、私にとっては「おでんに入っているモノ」でしかなかったのですが、人によってはこれ、煮物にしたりもするそうですね。 (゜_゜ )
そして生麩の方はといえば、どちらかというと・・・西が主流で★
そういえば、紅葉やら桜の花やら、季節感漂う生麩をよく旅館のお吸い物なんかで見掛けるような・・・気もしますよね。
●そもそもお麩は、どのようにして作られるのでしょうか。
まずは小麦粉に塩を入れて練り、デンプン質を水洗いして除いた後に残るのが、グルテンです。
・・・この時点では、灰褐色をしているんだそう。 👀
それに、餅粉(竹輪麩の場合は、モチ米?)を加えて、茹でるか蒸して完成したものが生麩で。
これを焼けば、焼麩に。
また、焼かずに油で揚げて仕上げるのが揚げ麩なのだそうで、その主成分はといえば、ほとんどがグルテンなんだそうです。
そして、グルテンとは植物性のタンパク質を指し、中でもアミノ酸の一種であるグルタミン酸(旨味成分)が特に多いのだそうですよ。 👀
●さて生麩さん、焼麩などに比べまずと★
実はとっても(!)賞味期限が短いんです・・・★ ( ̄_ ̄ i)
密閉がしてあれば、要冷蔵で半年程は持つのだそうですが、これがネット注文だとクール宅急便で届きます。 👀
・・・ところが生麩さん、完全に解凍をしてしまうと、何しろモチ粉が入っているのでホントに包丁で切りにくく・・・★
なので、半解凍の状態で切り分けておいて、残った分は、また密閉して冷凍するのが一番良いのだと、業者さんのホームページにはありました。 👀
また自然解凍をするのなら、「シートをつけたまま」で冷蔵庫で1~2時間置いておくというのが、目安なんだそうです。
●鍋物かお吸物・・・くらいしか、記憶になかった私ですが、生麩はお菓子にもするようです。
そういえば、麩まんじゅうって食べたことがありました。(写真下参照)
そして今回の撮影では、更にもっとお手軽に、しかも江戸風で・・・という事で「あんみつ風」でのご紹介なんですね。
5月のお菓子ですから今回、選んでみたのは「よもぎ麩」と。
色合わせで「あわ麩」を選びましたが、生麩は1本100~200gくらいで販売されているようなので、お好みのもので併せてお楽しみ下さい♡
●さて今回「お江戸風」という事で、干した果物を併せてのご提案なんですが・・・。
・・・実は私、ドライフルーツの類いが、そのままで食べるのが、かな~り苦手な人なんですね。 😅💦
なので、これを戻して楽しみたいと思いました★
(撮影で使用したのは、島根の森本商会さんのモノ♡)
洋物に仕上げる場合は、戻す時のお酒は「ジン」などで戻すようなんですが★
一応「和心なHPだもので★」そこは思い悩んで、お江戸の当時の酒呑みが愛した「水と酒との割合が、5:1」の割合で、戻してみました♡
お江戸の当時って、今のように酒造メーカーがそれぞれ(たとえば、八海山とか、真澄だとかのような)銘酒を造るという文化はまだ生まれていなくって★
「それぞれの蔵から来た酒」を、販売店である酒屋さんが独自にブレンド(!)
そこに・・・井戸水であったり、川の水を加えたりして、割合はこちらにして売っていたんだそうです・・・。 😅💦
なのでそれぞれに、酒屋さんによって「酒の味もまた違っていた」という事ですから・・・なんとも、不思議なお話ですよね。 (^_^;)
水が5で酒が1だと、けっこうアルコールは薄いのかな?
そんなお酒を、お江戸の人々は日々、浴びるように呑んでいたというお話です・・・★
●ところで、今回のメニューについてなんですが。
生麩さん、こんなモノが、こんなに手軽にデザートになれるなんて、私には思いもよりませんでした。 😅💦
生まれも育ちも東京ですし、両親は東北だったので、あまりにも馴染がなかったんだと思います。 👀
そういえば、私の両親が京都に初めて旅行に出掛けた折に、美味しかったからと言ってお土産に買ってきてくれたのですが、それは何と・・・「薄口しょう油」だったのでした★ 😅💦
今では流通も発達し、何でもカンタンに手に入る世の中になってしまいましたが、東北の両親に育てられた私には、まだまだ生麩なんて敷居が高かったのでしょうか。 (^▽^;)
・・・でもでもっ、これを機に色々と試してみたい気持ちい駆られました。
ちなみにドライフルーツも生麩も、広尾の「明治屋」さんで買い求めてみましたっ!
皆さまもぜひ試して、お楽しみ下さいませ。(^_^)/
(2018.5.28 文責・山野亜紀)
(料理原案/清水紀子 調理盛付/山野亜紀)
〇2018年5月のお膳