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☆「5月は新茶でゴボウ抜き!豆で達者で、日本人!」~皐月のエッセイ(2018年)

●5月といえば、新茶の時節です!

 ところで「お茶を飲む風習」を日本に伝えて下さったのは、平安初期にから帰国したなる、最澄という名の僧侶、つまりお坊さまなのだとか。 👀
 唐で伝える「団茶の喫茶法」というのが伝わったそうで、これはお茶の葉を蒸して搗いてから丸めて、乾燥させたモノを作っておきます。

 そして飲む時には、これを一度・・・まずは粉にして(!)
 それからお湯の中に入れて、塩など入れて楽しんでいた(!)そうなんです。
 ・・・これは楽しみで飲むというよりも、お茶は薬の感覚で飲まれていたんですね。
 なので当時は、煎じて飲んでいるからこれを「煎茶」と呼んでいました。

●ところで、茶樹の方はといいますと。

 日本原産の茶樹はあったそうなんですが、茶樹にもやはり種類があるらしく。
 中国産のモノが、805年に持ち込まれていたそうなんですが、こちらの方はその後「近江坂本の辺り「や「山城宇治、斑尾」などに植えられたとあります。 👀

 ・・・そして貴族達にはこの団茶、けっこう楽しまれるようになったそうですが、「902年の遣唐使の廃止」に伴い、一度はそのブームが途絶えます・・・★
 その後、お茶が復活するのは鎌倉時代に入ってからで、今度は栄西禅師が、「宋の抹茶法」を日本に持ち込みました。

 ちなみにお茶って、ツバキ科の樹木なんだそう(!)
 そしてその茶葉も、「葉の幅が狭い中国系のタイプ」と、「葉の幅の広いアッサム系」の2種類に分かれるのだとか。

●さて・・・栄西さんなんですが。

 御著の「喫茶養生記」にて、「茶は養生の煎薬、延齢の妙術」と語っておられます。
 そこで、こちらでの喫茶法(つまり、抹茶法★)なんですが、まずは朝に茶葉を摘んで参ります。
 そして、それをすぐに蒸しまして、これをまた翌朝まで焙って(!)

 ・・・茶瓶に入れて密封をして、使う時には臼でひいて粉にして、これを茶器に匙に2、3杯入れまして、お湯を入れて撹拌して嗜む・・・という方法だったようです。 (^_^;)
 はぁ~あ、何だか恐ろしく手間が掛かってますねぇ・・・★
 そして室町の頃になりますと、こちらがさらに発展をしまして「茶の湯」が誕生をしました☆

●・・・「茶の湯」といえば、豊臣秀吉のイメージが強い(!)私ですが★

 貴族はもちろん、天皇や大名家までも「茶の湯」は親しまれるようになっていきます。
 盛大な茶会が開かれてみたり、互いに献上し合ったり。 👀

 もてなしの場でお茶が活躍するのはもちろんの事、茶室というのは狭くて閉ざされた空間ですから(!)
 実は、密談のチャンスの場でもあります・・・♡ 😅💦
 このような形でお茶は、様々な場でもてはやされては、活躍を続けていきました♡

●そして、これまでとはまた別に「煎茶法」というのが1654年に伝来します。

 江戸は四代将軍・家綱の時代に、インゲン豆さんと一緒に「煎茶法」は日本にやって来ました! (〃∇〃)

 これは、「日本からのお願いに応えて戴いたなる形」なんだそうで、中国は福建省の禅僧(!)
 「日本黄檗(おうばく)宗」の開祖になられたという、その名も隠元禅師(!)という方が日本にやって来た折に、お持ち込みになったのだとか・・・★ 👀

 ちなみにこの方、その後は日本に帰化をされまして、1661年に京都の宇治市に萬福寺というお寺を建立されました。(写真上・参照)
 ・・・臨済宗、曹洞宗に次ぐ禅宗のお寺さんなんだそうですが、他2つは日本風にだいぶ姿を変えているのに、この宗派だけはまだ建物も文化も明朝風の様式を保っているんだとか。 (゜-゜)

●さてその煎茶法なんですが。

 現代のように、茶場を急須に入れて湯で満たし、茶碗に注いで供する・・・というもので、これを「淹茶法(えんちゃほう)」とも、「よび淹(だ)し茶」とも呼んでいたそう。 👀

 これがお江戸の頃になりますと、茶の湯に使われる抹茶法煎茶法もそちこちに広まって、これが幕末になると茶葉を輸出するようにもなりました♡ (^_^)/

●そんな・・・日本人とは長らくお付き合いのある、緑茶さんなんですが。

 その成分で有名処と言えば・・・カテキンにカフェイン、そしてテアニンでしょうか。
 カテキン(渋み成分)には、体脂肪低下作用に抗菌作用があり、血糖値や血圧の抑制効果もありますし、意外なところで脱臭作用などもあるそうなんですね。 👀

 そしてカフェイン(苦み)は、身体を覚醒して下さったり、利尿作用も(!)
 また旨味成分であるテアニンには、神経をリラックスさせてくれる効果があります♡
 そして今回は「お茶っ葉ごと楽しむ、新茶めし」でご紹介をしてますが、普段は捨ててしまっている茶葉にもビタミンCやB2にE・・・などなど。

 そして茶葉には、抽出液(つまり、お茶★)に含まれているサポニンに実は、抗インフルエンザ作用もあるのだとか♡
 ついつい、ペットボトルばかりを愛してしまう昨今の私こと山野亜紀自身も、緑茶を見直しつつ、これからも愛していきたいと思います☆ (〃∇〃)

●さて次なる旬食材、えんどう豆さんの方にまいりましょう。

 日本には奈良時代に、またもや・・・遣唐使によって伝わったとされています・・・えんどう豆さんです。 👀
 平安時代の和漢辞書である「倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」でも、「乃良末女(のらまめ)」の名でも、ご紹介をされております。

 ・・・ところが当時、この方は「野菜としての認知度」は、まったくなかったようでして・・・★ ( ̄_ ̄ i)
 それがお江戸は、十一代将軍・家斉の頃にもなると、出世をされて「武江産物志(ぶこうさんぶつし)」という風物書にて。
 ようやくに・・・「野菜の一つとして紹介」をされるようになりました。 (T_T)

 良かったですね・・・と言いたい処なんですが、この時代のエンドウ豆さん(!)
 それは・・・若いうちに採って楽しむ、「サヤ付きの、さやえんどう」の姿であったようです! 😅💦

●ところでエンドウ豆さんは、その色で!

 「青えんどう」「赤えんどう」の2種類に分かれるんですね。
 さらに、「サヤの固さも2種類」ありまして、それは硬莢種(こうきゅうしゅ)と、軟莢種(なんきゅうしゅ)と呼ばれます。 👀
 ・・・そして連作をすると、収穫は激減(!)してしまう作物なんだそう! ( ̄_ ̄ i)

 さて「硬莢種のえんどう豆」さんは、その名の通り・・・サヤが硬いので、まずは完熟させて乾燥した豆を収獲するもので。
 反対に「軟莢種の方」は、サヤが柔らかいので、まだ未熟な内に収穫をすれば「さやえんどう」として。

 それが完熟をしたら今度は、生の豆(一般には、グリーンピース★)として楽しまれるようになります。 👀
 「乾燥した青エンドウ豆の活躍の場」はと言いますと、例えば煮豆やら煎り豆、和菓子の餡にも使われていますし、赤エンドウ豆さんで言うなら例えば、みつ豆(の豆★)でやら、茹で豆としても楽しまれています♡

 ・・・ちなみに、赤エンドウ豆で作った豆ご飯って、炊き上がると「豆の周りのご飯が、うっすら赤く染まって、それは美しくて美味しい」のだそうですよ。 👀

●さて、えんどう豆さんには♡

 ビタミンCやカロテン、食物繊維も多く含んでおられますし、免疫力向上や風邪予防、美肌効果もあるそうです。

 そして、生の豆が手に入る時期は以外と短いですから。 😅💦
 ここは心して、今の時節、積極的に楽しんでみたいお方です。 (^_^)/

●さて最後になりますが、ゴボウさんに参りましょう。

 ゴボウは、かつてはヨーロッパでも食用する事があった・・・らしいのですが★
 今は食用にするのは、日本だけ(!)・・・なんだとか。 ( ̄_ ̄ i)
 ではありますが、昨今の日本食ブームがすごいので、私こと山野亜紀が知らないだけで、果敢にもチャレンジされている方もおられるものでしょうか。 😅💦

 さて野生種のゴボウさんなんですが、原産地はヨーロッパから中国の東北辺り・・・と言いますが、日本には縄文の頃に、草木として入って来られたとか、まだ来てはいなかったとか★
 正式に伝来した折には、中国を経て日本に(本来は「薬草として!」)伝わった・・・とか説は幾つかあるようですね。 👀

●さて、牛蒡サンはキク科のお野菜です。

 そして、関西では根の短い品種が多く(!)
 ・・・逆に、関東では長根の品種が愛されているのだそうですね。 👀
 関東者の私には、根っこの短いゴボウさんなんて、想像ができないんですが。 😅💦

 またゴボウさんには、「春蒔き」と「秋蒔き」のモノがあり、春撒きなら秋~冬にかけてへの収穫の運びとなりますし、秋蒔きならば、翌年の6月以降の収獲になりますが、 同じ土壌での連作は不向きとあります。 👀
 そして・・・ゴボウさん、主に根の部分を食べますが、「葉の部分を食べる土地もある」そう(!)

●ところで、ゴボウさんにも幾つか種類があるらしく。

 その中でも、真ん中に空洞の空いているなる「堀川ゴボウ」というのがあります。
 ・・・これは、本来は細いゴボウであったのが、豊臣秀吉の・・・栄華が薄れた辺りの時代のお話です。

 聚楽第(という事は、大坂★)のお堀が、「市民の掃き出した塵芥で満杯!」になってしまったなる時期があり・・・★ ( ̄_ ̄ i)
 うーむ、当時は世の中が混乱していたんですねぇ・・・★ (-_-;)

 そんな折に、お堀に捨てられていたゴボウさんの尻尾かなんかが・・・何しろ、お堀はゴミで満杯だったくらいですから(!)
 その栄養事情は、相当にお良ろしかったらしくて、いつしか芽吹き★
 ・・・考えようによっては、1年で育つ処を、2年越しで生育してしまったので、2年分の年輪を重ねて(!)ぶっといゴボウに育ってしまった(!)・・・という品種なんだそう。

(写真上参照・ニンジンより太いとは・・・★)
 うーむ、ミラクルかな、ミラクルかな・・・。 😅💦

●さて、そんな・・・牛蒡さんですが★

 ゴボウと言えばまず、食物繊維の豊富さが特徴的ですよね。 👀
 それは腸をクリーンにして下さいますし、コレステロールや、血糖値の低下が期待できます♡

 ・・・中でも「イヌリン」という食物繊維は、糖尿病の改善に効果的(!)という事で、近年注目をされているそうですよ。 👀
 しかも・・・ゴボウさん、食べれば実に腹持ちがよいお方なんですが、今回の旬食材では新ゴボウを使っております。 (^_^)/

 新ゴボウさんは水分も多くて、繊維質が柔らかいのが特徴なんです。 👀
 もとが柔らかいので、下茹でする時間だって短くて済むんですね♡
 またゴボウさんには、アミノ酸のアルギニンという成分が含まれていますが、これは免疫機能を高めて下さいますから、病気にもかかりにくくて尚且つ、ケガの回復にも効果があると言われております♡

 ・・・風味の良い新ゴボウさんをぜひ、新しい内に♡
 シャキシャキとした、歯応えも楽しめます。
 ぜひ今のこの時期、この方のお力を借りて・・・変りやすいこの時節を乗り越えようではありませんか。 (〃∇〃)
 (2018.5.31 文責・山野亜紀)


〇2018年5月のお膳

〇生麩のあんみつ風

第61話 天岩戸が気になって。(2018年5月)

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