古くから、知られているぞよ、金時パワー!
大地の豊穣、じんわり伝わる、
いけるねぇ、レンコンとニンジンで作ったきんぴら!
- ★作りやすい分量で、ご紹介をしています。
- レンコン‥‥‥中1節(約200g)
- ニンジン‥‥‥1/3本(約60g)
- (a)みりん‥‥‥大さじ1弱
- (a)しょう油‥‥‥大さじ1弱
- (a)だし汁‥‥‥大さじ1
- 酢‥‥‥小さじ1
- サラダ油‥‥‥大さじ1
- 炒り白ゴマ‥‥‥適量
- レンコンとニンジンは、スライスする。
- フライパンに油をひいて中火にかけたら、まだ油がぬるいうちに1を加えて、炒める。
- レンコンが透き通ってきたら(a)を回し入れて、水分がほぼ無くなるまで炒め煮にする。
- 酢を回し入れ、ざっと混ぜ合わせたら火からおろして、白ゴマを好みの量ふる。
●キンピラといったら、お総菜料理の中でも、定番中の定番!
中でも今回は、レンコンさんとニンジンさんのきんぴらでございます~☆ (^_^)/
・・・はてさて、ところでこの「きんぴら(!)」という名前の語源を皆さま、ご存知ですか・・・?
実はコレって、かの有名な「マサカリ担いだ、金太郎~♪」で知られる、坂田金時さんの息子さん(!)
金平さんの名前から来ているんだそうですよ、
とはいえこの方、人形浄瑠璃上でのお話なんで、架空の方なんですけれども★ 😅💦
●さて「きんぴら料理」と言えばまず、有名処なのはやっぱり「ゴボウさん」でしょうか。
・・・お江戸の頃だと、「ゴボウは、精の付く食べ物!」として崇め奉られていたようなんですね。 👀
なので逸話とはいえ、怪力で知られた金平さんにちなんで付けられたのが、この名前・・・。
素材がニンジンになっても、大根になっても、このお料理の名前は「きんぴら」と呼ばれるようになったのだとか。
何でも当時の日本の農家が、一番よく手掛けていた作物というのが、根菜類(!)
「歯ごたえ」があって、食べればお腹がいっぱいになる作物こそが、かの頃では「畑の人気ナンバー1」だったんだそう(!)
・・・逆に葉物の方は、あんまりお腹には溜まらないせいでか、畑の作物としては、手掛けてきてはいなかったんだとも・・・資料に★
都会ではあまり見られませんが、山菜くらいなら近くに生えている地方だと今でも、近場に生えているそれを摘んで「おかず」にして食べているみたいです。 (゜-゜)
●さて、古くから日本で栽培されていたという根菜類なんですが。
ニンジンさんもレンコンさんも、当時はその全てを食用とされてきました(!)
・・・例えばレンコンさんでいうなら、根の部分はもちろんのこと、巻葉は油炒めやお浸し、すまし汁の実にしてみたり。 👀
・・・匍根(はえね、つまりワサワサとレンコンの周りに生えている根っこの事★)までも、お茶菓子の材料にしてみたり。(注・写真は「れんこんもち」)
また「刺身のツマ」にも使われていたともありますが、こんな使われ方をされていたのは、江戸時代の初期の頃までなのだとか★
・・・もっともレンコンさんは、お江戸というよりは、どちらかというと上方で愛されていた感があるので、だからこその茶菓子使いだったのかも知れませんね。(写真右も、京都の銘菓ですし★)
●対するニンジンさんはといえば、昔は赤い食材がとにかく少なく(!)て。
だからこそ、とーーーっても重宝をされていたお方のようなんです。 👀
なので葉っぱの方も、たとえばゴマ味噌和えにして食べてみたり、一度茹でてからの・・・これに調味料や、汁などかける浸し物で・・・などなどと、愛されていたようなんです。(写真下は、東洋種のニンジン)
ところがお江戸は十二代将軍・家慶の頃にもなると、ニンジンの葉を食べることも、だんだんに廃れていったのだとか★
・・これって、おそらくは現代のように(!)
ニンジンは、大地から抜かれた時点で、葉が根っこの栄養を吸い取ろうとするので、出荷の際に「葉の部分を切って」行っていたからではないかという。
・・・そんな事を想像する私であります。 (〃∇〃)
●はてさて、そんな・・・レンコンさんとニンジンさん、このダブル使いについてなんですが。
免疫力アップのパワーの高い(!)βーカロテンがたっぷりな、ニンジンさんと。
意外にもビタミンCが高い、レンコンさんです♡
・・・普通は火を通すと壊れやすいビタミンはCさん!
ところがレンコンさんの場合、その持つ「豊富なデンプン質が守って下さる」から、壊れないのだとも・・・資料に。 (^-^)
はたまたレンコンさんには、「粘膜を守ってくれるという、粘りのあるムチン」も持ち合わせておられるので、その組み合わせは、ビミョーに不安定なこの時期には、風邪予防の効果もあります♡
また今回のレシピでは、最後にお酢を加えております!
・・・こうする事で味も締まり、何よりPH(ペーハー)が酸性に傾いて下さるので、実は今回は「塩分が控え目レシピ☆」なんですが、それでも美味しくて満足できる味わいに♡
またお酢のクエン酸は、消化を助けて下さったり、保存の効果も高めて下さるしで、さらにはゴマパワーが風味と栄養素も引き立てて下さいます。 (^_^)v
ちょっぴり挑戦なお酢使いで、味を極めてみませんか?
古来より日本で活躍を続ける、すてきなオカズです♡ (^_^)/
※こちらもよければご参考まで。
※☆「人参は江戸の時代から? 鰤は下魚、日本人」~師走の旬エッセイ(2014年12月)
※☆「ハスは古いか、花愛でる。いつから食べたか金目鯛!」~如月の旬(2015年2月)
(2017.9.11 文責・山野亜紀)
(料理・器/清水紀子)
〇2017年9月のお膳