●私こと山野亜紀の蔵書には、「日本の食文化史年表(2011年発行)」というのが、あります。
・・・それによると、キャベツはお江戸の五代将軍、綱吉の頃。
1706年の3月に、オランダ人が南京豆(落花生)と一緒にキャベツを伝来したそう。 (゜-゜)
さらにネットでググった資料によると、貝原益軒(当時の、儒学者で教育家で、本草学者★)が出版した当時の代表作「大和本草(1709年)」に、その名を「オランダナ(紅夷菘)」と紹介。
その特徴として、「葉は大きくて、艶なく白っぽく、花はダイコンに似ていて美味しい。3年で花が咲くが、カブの仲間」と、あるそうです。 (‘_’)
・・・え?
キャベツもカブも、大根もたしかにアブラナ科の野菜なんですが、ん・・・???
艶なく、白っぽくって、なんか・・・変な感じがしますよね。 😅💦
●ところで、ついキャベツといえば!
スーパーなんかでよく見かける、丸く結球しているポピュラーなモノばかりを想像しますよね。 👀
ところが、世の中には「結球をしないキャベツの仲間」というのも、多くあるとか。
そして、この当時の江戸の様相というのは、そろそろ世の中が平和になってきたようで、園芸ブームに沸いていたとか。 😅💦
なので、おそらくは・・・この時に伝わってきた「オランダナというのは、実は私たちが知っている、あのキャベツではなくって、葉ボタンだったのではないか・・・★」
・・・つまり、結球をしないキャベツで、実は本名はケールだったのではなかったか・・・と、言われているようです。 ( ̄_ ̄ i)
●まぁ、なんだか、それから長らくのキャベツさんの・・・お立場というのは。
日本の地では、観賞用(!)としての扱いが、えらく長くて。 😅💦
ようやく、野菜として扱われるようになったのは、なんと(!)
明治維新を待たなくてはなりませんでした・・・★
次にキャベツさんのお名前が現れるのは、1871(明治4)年のこと。
北海道の地で、今ではとってもポピュラーなタマネギやらアスパラガス、テンサイ(サトウダイコンの別称)等と一緒に、試作されたとあります。 👀
これが翌年には、東京でも、新橋に西洋料理店(金寿楼)が開業したからでしょうか?
津田仙という農学者が、三田にある自分の菜園で、まずは試作。
明治7年になって、ようやく・・・港区の三田試験場に栽培する傍ら、欧米から種を新しく輸入をして来て、日本各地に配ったとあります。 (゜-゜)
●こうして・・・洋食の普及と共に、広がっていったキャベツさんなんですが。
ケルト人(紀元前1200~500年くらいに、栄えていたらしい★)が栽培していた記録があるほどに、歴史的にはものすごく古いらしく。 👀
そして当時は、野菜としてよりは、「薬草として活躍」していたよう(!)
なので古代ギリシャやローマでは、「胃腸の調子を整える健康食」として食べられていたようです。 (〃∇〃)
・・・さてキャベツは今でも、「胃や、十二指腸の潰瘍に効能を期待」して摂る人もいるそう。 (‘_’)
これは、抗潰瘍性ビタミンである「ビタミンU」が、ただれた粘膜などを修復・保護してくれるからだそうで、このビタミンUこそが、別称では「キャベジン(!!)」。
テレビでおなじみ、胃腸薬で名高い「キャベジン」は、そのビタミンUを活かしたお薬なんだそうです。 (^▽^;)
●また、キャベツに含まれるビタミンKには、血液凝固のパワーがあるそう。
外傷なら、傷口を早く塞ぐそうですし。 👀
内臓の場合は、例えば胸やけやゲップ、胃のもたれやむかつき、ついでに二日酔いにまでも(!)
そのパワーを、発揮するのだとか。 (*’▽’)
はたまた、キャベツに含まれるイソチオシアネートという成分は、抗ガン化作用まであるとか(!)
そしてキャベツの持つビタミンCには、老化防止の抗酸化作用があります。
ただ・・・長らく煮てしまったり、水にさらしてしまうと(!)
上記の、せっかくの素晴らしい作用が水に溶けて、流れてしまうのだとか★
「キャベツは、アクが少ない」ので、上記の効能を積極的に取り入れたい方には、ぜひとも生食で・・・との事です。 ( ̄□ ̄;)
●日本では、年中手に入るキャベツですが。
出荷時期によって、冬キャベツ(11~3月)、春キャベツ(4~6月)、秋キャベツ(7~10月)と分けているようです。 👀
明治までは普及していなかったキャベツも、その調理法はと言えば、煮る、蒸す、炒めもしますし、漬け物はもちろん(!)
なんと、キャベツワインなんてのも、あるそうです♡ (〃∇〃)
●さて今度は、もう一つの旬食材、イカさんのお話です。
ところで、そういえば・・・2014年1月の旬食材はタコだったんですよね。 👀
タコもイカも、同じような生態かと私は、ずっと思っていました。
・・・タコの足と私達が呼んでいる部分は、実は腕だし(!)
タコの頭は実は、腕の付け根部分のみでしたよね。
なんとなく似てますから、さてイカさんの方はどうなのかと一応、調べてみますと(!)
イカもタコと同じで、足ではなくて、全てが腕(!)なんだそうで、実は10本のうち2本が長くて、これは触腕と呼ばれているそう。
・・・この2本の腕で、主にエサを捕まえてるらしいんですが、この触腕を失っても別に、余り変わりがないんだとか。
そして、タコと同じように全身が筋肉(!)
こういった、構造のようです。 ( ̄ー ̄;
●さてイカの皮膚の色というのは、精神状態や、周囲の環境によって変っていくのだとか。
そういえば、獲れたばかりのイカの色って透明で、死ぬと白くなっていきますよね。 👀
イカさんって、本来の心臓以外に、エラ心臓というのが2つあるそう(!)
こちらは、エラに血液を急送するという役目があるそうで、人間や動物の殆どは、血の色というのは、鉄タンパク質である「ヘモグロビンの赤い色」をしているんですが。
・・・実は、イカの血というのは、「銅タンパク質のヘモシアニン」の青い色(!)なんだそうです。
・・・イカを捌いた経験はあっても、今まで、こんな事に全く気が付かなかったなんて・・・★
我ながら、驚きです。 (^▽^;)
●さて。とにかくイカは種類が多いんだそうですが、日本で一番獲れるのがスルメイカなんだそう。
他には、ヤリイカ、ケンサキイカ、コウイカ・・・などなど。
寿司種になるモンゴウイカは、アフリカの西海岸で漁獲されたモノが多いんだそうです。 👀
・・・そういえばイカって、「烏賊」って書きますよね。
これは、カラス(烏)が魚を獲りに水面に来ると、イカが足を(腕を★)使って、水中に引き込んで食べるからだ・・・と、包丁書録(江戸時代の食の本)にあるそう。 👀
もっとも、カラスは海で魚を獲る習性がないので、どうやらこれは、鵜と烏を間違えたのでは・・・???
とも言われているんだそうですが、何だかこの字は、今でも使われていますよね。 (〃∇〃)
●そして、コンビニでも買えるイカの素干し・・・つまりはスルメなんですが、実は等級があるそうです★
・・・なんでも、これは江戸時代に。
スルメというのは、盛んに中国に輸出(!)をされていたようで、その時に付けられた等級が、今でも使われているそうなんです。 (*’▽’)
最上級のスルメは、ケンサキイカから作るモノだそうで、磨き上々番(みがきじょうじょうばん)、磨きするめ、一番するめなどとも呼ばれ。
・・・二番するめは、スルメイカから作るモノなんだそう。 👀
コンビニで売ってるのは、まずこれなんでしょうね。 😅💦
●・・・さて、今も「ホタルイカの産地」として知られる、富山県滑川市に話は移ります。
この地で、ホタルイカを初めて漁獲したのが四歩一屋四郎兵衛という御仁だったそうで、1585(天正13)年といいますから、豊臣秀吉が大阪城を築城した年ですね。 👀
土地の「二大奇観(明治から昭和にかけての年表)」に一応、そう記載されてあるそうなんですが、どうも・・・資料性としての価値には乏しいらしいんですけど★
でも、「イカの墨作り」と呼ばれる「墨袋を加えたイカの塩辛」は今も富山が名産♡
これは寛文年間(五代・綱吉の頃)に、越中滑川浦の肝煎、四歩一屋が創作した品なんだそうです。 (゜-゜)
●そして、私こと山野亜紀は知らなかったのですが、室町から明治にかけての頃には。
「巻きするめ(文字通り、するめを頭からくるくると巻いて煮た料理★)」というお料理は、祝い事の定番だったそうなんです♡
・・・今でも、壱岐では郷土料理として、親しまれているようなんですよね。 👀
その他、生のイカは江戸の当時にはもう、蒲鉾の材料(当時は、すり身の事を「崩し」と表現)にしたり、魚そうめんにしたり。
現代ではよく、どこでも生のイカを細く切ったお造りを「いかそうめん」と呼んでいますが、当時は上記の魚そうめんと分けるためか、「細作(ほそづくり)」と呼んだようです。 👀
煮たり焼いたり、煮たイカの胴に、もみ海苔やカンピョウ、シイタケを刻んだ寿司を詰めて輪切りにした「印籠鮓(いんろうすし)」は、江戸の頃からあるモノだったようです。
・・・とても美味しいとあるので、私こと山野亜紀も、1度は食べてみたいと思う一品です。 (^_^)/
●さてイカさん、栄養面なんですが、イカのタンパク質は吸収しやすくて、しかも超(!)のつく低カロリー食品です。
タウリンを多く含んで、肝機能強化に眼精疲労緩和効果もあるとか。 👀
・・・そ、そうだったんですね。 😅💦
アナタの存在を、私こと山野亜紀は、見直しました・・・★ (^_^;)
ちなみに、夏の暑い盛りには。
朝霞の道場(武劇館)には、冷暖房設備がないものでもっぱら・・・スルメを噛みながら稽古をしております、私こと山野亜紀です・・・★
硬いモノを噛んでいると、暑さでボーッとなった頭が癒される感がするから買い求めていたのですが、今年からは、アナタに等級と、こんな歴史があった事を思いながら、噛みしめる事と致しますね♡ (〃∇〃)
(文責・山野亜紀 2014.6.1)
〇2014年6月のお膳