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☆「いわし節分、関わり深いね、日本人」~如月の旬(2014年2月)

●2月とくれば節分ですよ~♪

 という流れで、今月の旬食材は皆さまのご想像通り(?)
 つぶらな瞳で食卓を潤す、「鰯(イワシ)」さんです。 o(^▽^)o

 さて、旬食材のイワシさんは・・・なんと!
 縄文時代の貝塚からも骨が出土されているそうで、とにかく日本人とは、切っても切れない仲にあるようです。 (^▽^;)

 今でこそ漁獲量も減って、値段も高価になりましたが・・・以前はとにかく!
 何しろイワシさんは「群れをなして生活をしている魚」
なので、一回網に掛れば、それはもう大量に獲れます。 (^_^;)
 下魚呼ばわりをされて、干鰯(ほしか・鰯を乾燥させたモノ)に加工して、田んぼの肥料にもしたりしました。 👀

●そういえば、お正月の「田作り」は、イワシ(カタクチイワシの素干)で作りますよね。 (゜-゜)

 後水尾天皇(二代秀忠~三代将軍家光の初めの頃に在位)の元旦の朝餉には、「ごまめ(鰯の素干)を供した」とも、資料にあります。
 田んぼの肥料に干鰯を使うと、米がよく獲れるのだそうで、豊年を願う農民がお正月に食べたそうですが、色々な意味で日本人とは 関係が深いくせに、何しろ当時はイワシさんって、大衆魚★

 身分の高い人は口にしないだとか、
 また「いわし」という名称が「いやし(卑し)」に繋がるからとか、なんだかバカにされていた食材なのだそうです。 ( ̄_ ̄ i)

●日本近海では、イワシはかなりの種類で獲れるとか。

 代表的なところでは、真鰯(マイワシ)・片口鰯(カタクチイワシ)・潤鰯(ウルメイワシ)の3種類だとか。
 ・・・真鰯は、全長20センチ程に成長するイワシで、よく魚屋さんで見かけるお方ですよね。
 今回の「和心きらり・旬食材写真」に使われているのも、こちらです♡

 また、上記のイラストの片口鰯、その名称はなんでも(!)
 上顎が・・・下顎より上に大きくかぶさっているので、口の位置が片寄って見えるから、この名前になったとか★ 👀
 ・・・そんなに、まじまじと見た事ないなぁと思っていたら、メザシ(写真・下)やごまめ、煮干しによくされているのだそうで、小さいから余りに目立たないのか・・・★
 今度食べる時には一度、よくよく見てみようと思いました。 (゜-゜)

●またもう一種類の、丸干しとかでよく食べている「潤(うるめ)鰯」。

 成魚になると、30センチくらいになるそうですが、その名前の由来はまさに、「その目が、脂肪で潤んでいるから」だそう。 (^_^;)
 ・・・食べられるのが、イヤだからじゃなくて(?)
 とか、こうして調べてみると、よく見知っているハズなのに、知らない事って多いんだなぁと、改めて痛感する・・・私こと山野亜紀です★

●さてさて、とにかく様々な魚や鳥、そして人間にも食べられている・・・イワシさんです。

 海の中の敵はといえば、例えばクジラやサメ、カジキにマグロに、カツオにサバ・・・などなど。
 常に食べられ、漢字で書けば「魚ヘンに弱い」だし、海の牧草とか、海の米とまでも呼ばれています。 😅
 ・・・とにかくもう敵が多い(!)
 というか、周り中が敵しかいないくらいなので、群れをなして泳いでいますがもう、食べるのにも、もう必死(!)
 口を大きくあけて群泳し、海水と一緒に口に入ってくるプランクトンを貪り食べまくります。 (T_T)

 幼魚の折にはオキアミ類や貝類、そして小さい植物性プランクトンを食べますが、そういえば魚には、エラなんてモノがありますよね。 (゜-゜)
 ・・・なんでも、片口鰯さんよりも、真鰯さんは「この部分が狭い」とか。

 片口さんは、成魚になれば18センチくらいにはなるそう。
 でも、なにしろ産まれた時から、目の後ろまで大きく口が開く構造でいらっしゃるから(!)

 ・・・なので、片口さんは、育てばもっぱら、大きめの動物性プランクトンをお召し上がりになれるのに対し。
 ここが元来、小さい真鰯さんは・・・小型の動物性プランクトンか、植物性プランクトンだけしか、お召し上がりになれないのだそうです。 😢

●さてさて、とにかく群れから離れては、生きてはいけない鰯さんたちです。

 離れてしまうと敵に狙われやすいので、とにかくもう、ひとかたまりになって同方向に泳ぎます!
 ・・・なんでも、日本近海の鰯は右回りにぐるぐる回転して、一度決めたら、その方向を決して変えないのだとか。 👀
 右利き7割と資料にありますが、地軸に関係しているんじゃないかなど、説はいくつかあるそうです。

 日本では漁獲量の9割は餌や肥料に用い、また加工品の7割煮干しとして利用されているよう。 👀

●またイワシ商品といえば、見慣れた名前が並びます。

 畳イワシ、ちりめん、しらす干し。
 釜揚げに佃煮、みりん干し。
 その他、目刺に頬刺、つみれにはんぺん・・・かまぼこにもなりますよね。 👀
 秋田では「塩魚汁(しょっつる)」の原料にもなりますし、富山や石川辺りでは「糠漬け」になったりもします。

●鰯には、良質のタンパク質や骨を丈夫にするカルシウムが。

 またそのカルシウムをよくよく吸収できるように、ビタミンDまでも豊富に含んでいます。 👀
 ・・・そして含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)が血液の流れをよくしてくれて、コレステロールも低下。
 DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳を活性化してくれます♡

 味は良いけれど、脂が強くて生臭いのが・・・イワシの特徴。 (^_^;)
 なので、におい消しにネギやショウガを入れたり、脂気対策にと酢がよく使われているようです。 👀

 さて江戸の料理書では、「かびたん漬」と紹介されているのは、南蛮漬(写真・上)とほぼ同じ料理法なのだとか。 👀
 イワシを油で揚げて、葱や唐辛子を入れてから合わせ酢に漬けたモノで、今回も江戸レシピに加えられています。
 ・・・酢で漬ければ、冷蔵庫のない時代でも日持ちがしますよね♡
 油を使うという処が、かの時代では異国風だったのでしょう。
 和心きらりレシピも、ぜひお楽しみください。 (^_^)/
 (文責・山野亜紀 2014.2.1)


 〇2014年2月のお膳

第9話 「イワシは、お好き?」(2014年2月)

〇でこぽんゼリー

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