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☆「愛されてるアジだよね!イキな枝豆、日本人」~文月の旬エッセイ(2017年)

●2013~2017年で、通算605レシピを続けた「和心きらりHP」・・・なんですが。 

 これまでは、「セレクトした旬食材で、和と洋レシピを通して日本人の食卓の原点を探す」のが目的でありました。 👀
 それも、殿様の食卓からではなくって、下々の食膳から探り(!)
 現代とは違って、当時は食材の種類も少なかったと思うので、そこをいかにして!
 どのようにして盛り立て、「幸福を味わって生きて来たのか」を。
 ・・・私なりに、探ってみたかったのでございます。 (^▽^;)


 (2017年6月のお膳・時代食)

 (2017年6月のお弁当・現代食)

●ところが、ここにまで来てさらに一度、原点に戻りまして★

 和洋など見比べる事なく、「江戸の膳だけ(!)で攻めた1年を」と思うようになりました。 👀
 新しい着眼点なので、出来れば「これまでのお料理の先生」からも変えてみたい。
 ・・・そこでカメラマンに相談をして、これまでの井田千春先生ではなく、新しいノウハウを授かっておられる清水紀子先生をご紹介して戴きました♡

 ちなみに、初回の旬食材が「アジと枝豆」になったのは、清水先生からのご提案でした。 (^_^)/
 難しい食材よりも、あえて「親しみやすいモノ」の方が良いのではないか、というものでした♡

●さて、かような訳で旬エッセイでは、まずは「枝豆さん」のご紹介です♡

 枝豆さんは、これまでにも「畑の肉」とも呼ばれ。
 一見、地味な割りには、とにかく栄養だけはてんこ盛りだ(!)と・・・叫ばれているダイズ豆です。 😅💦
 それを、まだ未成熟な内に、サヤごと切り取って収穫したのが、今回の旬食材(!)
 枝豆さんなので、ございます☆

 さて、日本最古の歴史書である「古事記」にも、その名が見られるという・・・大豆さんなんですが★
 五穀(諸説ありますが、日本では「米・麦・粟(あわ)・きび・豆」の説が、有力☆)の中で、一番伝来が遅れたのか、一番最後に登場をしております・・・。 👀

 さて「豆の原産地は満州」と資料にありますが、当時のアジアは地続きだったと言いますから・・・。
 朝鮮の地より、お豆さん。
 とことこと、歩いてやって来たというから驚きです。 (^_^)/
 ・・・かの頃は、日本を含めて、これって一つ一つの国がどうのこうのと言うよりも★
 「あの辺りの一帯を、アジアと括ってしまっていた」と言った方が、感じとして「よりしっくりくる時代」だったのかも知れません。 👀

●さてマメ科の植物は、「肥料が乏しくても、よく育つ」と資料にあります♡

 気候の面でも、亜熱帯から寒冷の地まででも、とにかく、どこに居てもよく育つのだそうで、だからこそ日本でも、そちこちで植えられるようになったのでしょう。
 ・・・そういえば、「大豆」といっても色々、種類がありますよね。 👀

 まず一番にお世話になっているのが、調味料に、お総菜にと、大活躍を続けて下さる・・・シロマメさんです。
 煮豆になったり、納豆やお豆腐になったかと思えば、毎日の生活で日々欠かせない、おしょう油お味噌に。
 もう、この方なくして、日本の食生活が成り立てるモノなのでしょうか・・・という位に、欠かせないお方ですよね。 😅💦

 他には、お正月に欠かせない「黒豆」
 こちらは、「マメとしては、味が良い」とされていますし、そして今回の旬食材(!)
 青い色合いが美しい「アオマメさん」も、大豆の仲間です♡

●そして「弥生時代に、伝わったとされているダイズ豆」なんですが、ただ豆として食べられるだけでなく、別の形で活用されるべく進化が・・・♡

 例えば、平安や鎌倉の頃になると、「嘗(なめ)味噌」の類いが出没☆
 そして 「金山寺(きんざんじ)味噌・写真下なんかは、醸造系で。
 味噌に何かを加えて加工するなら、こちらは「混合味噌」と呼ばれて、商品名としては「鯛味噌」であるとか、「鉄火味噌」の辺りが、そうなんだとか。 👀

 また古来より日本では、交易を盛んに行って来ましたが・・・。
 ・・・そういえば、NHK大河ドラマ「平清盛」でも、日元貿易(相手先は、モンゴル)についてのお話も、多く取り上げられていましたよね。 👀
 その後には、中国の明(日明貿易)とも深く、交流を続けていました。

●日本の食文化は、こういった交易はもちろん、また「語学と儒教を武器にした、修行僧(!)」も多数、留学した事から・・・。

 「こういった方々が持ち帰られた技術」からも発展を遂げて、室町の頃になると、基本的な食材がほぼ揃ったのだと、資料にあります。 👀
 ・・・その後は戦国時代を経て、一時期は軍馬の資料に大豆さんは、その多くを回され・・・。
 身分の高い者はともかく、庶民に味噌が行き渡るには、多くの歳月が掛かります。 (´_`。)

 何しろ、まず豆を栽培してから収穫をし。
 それから塩や麹を入れて、さらに醸造しなくては、お味噌や、おしょう油にはなりません(!)
「ようやく、口にできるようになったか・・・」 
 その嬉しさからなのか、下々はお味噌汁の事を「御御御汁(おみおつけ)」と呼んでいたとも・・・資料に★
 何と「御」の文字を、3つも重ねて呼んでしまうほどに味噌汁って、ありがたい味だったんだなぁ・・・と、これまた何とも、感慨深い・・・私こと山野亜紀なのでございます☆

●そんな・・・大豆というか、枝豆さんなんですが。

 鉄分、カルシウムに、女性には嬉しい大豆イソフラボンはもちろん(!)
 枝豆には、「大豆がまだ、未成熟な内に刈り取ってしまう(!)」ゆえに、大豆になると失われてしまうという「美肌効果のあるビタミンC」までもが、含まれています♡

 ・・・そしてついつい、偏りがちになってしまう食生活に「糖質の代謝を促して下さるという、ビタミンB1が多い!」というのも、嬉しい処ですよね♡ 
 この時期、ぜひ積極的に、食卓に並べていきたいお方です。 (〃∇〃)
 さて、もう一つの旬食材、鯵さんに参りましょう。

●日本では古来より、「味が良い事で愛されている、大衆魚!」の地位を、欲しいままにしている・・・鯵さんなんですが。

 お江戸の頃の本草書(薬学書)である「本朝食鑑」にも、「味わいが甚だ香美で、もっとも炙食(やきもの)に良い」・・・とか。
 はたまた、「どの品類より、絶勝(すぐれて)いる!」とか。
 とにかく、大絶賛をされている・・・アジさんです♡ (^-^)

 ・・・そういえば、スーパーでよく見掛ける「黒っぽいアジ」と。
 敢えて、そちらと見比べれば「黄色っぽいアジ」の2種類がありますよね。 👀
 これって資料によりますと、アジというのは「暖流系のお魚」なんだそうですが、「沖合を回遊する(!)」
 つまりは、旅好きなアジさんと★
 ここぞと決めたら、動かざる事、山の如し(!)・・・といった、瀬つきのアジの2種類に分かれるのだそうです。 👀

 前者は「クロアジ」で、後者は「キアジ」と呼ばれるそうなんですが。
 とにかく、後者の方が移動が少ない分、身に脂が乗っているので、がぜん「キアジ」の方が人気が高いんだそう。 (゜_゜)

●さてアジさん、その産卵期は、九州の辺りでなら1月~11月にかけて。

 西日本なら1月~5月で、関東となると5月~7月にかけてなのだそう。
 ・・・割に「産卵の時期が長く」、そして孵化に掛かる時間はと言えば40時間程度。
 その時の姿は、2~3ミリ位なんだそうですが★

 ・・・これが、1年経つと10~18センチ程度になって、2年で18~25センチ。
 大体スーパーで見かけるのは、この辺りの大きさなのでしょうか。 👀
 そして5年で、35センチ位の大きさになるんだそうですよ。

●チビの頃は、大人しくプランクトンなんかを食べているんですが。

 やっぱり大きくなってくると、それだけでは、飽き足らなくなってくるよう★
 そこで狙ってくるのが、イワシやらキビナゴ、そしてイカなんかも・・・。 ( ̄_ ̄ i)
 はい、そしてオキアミなんかもお召し上がりになって、日々をお暮らしになっているんだそうです。 👀
 ・・・アジさん、見かけによらず、肉食系なんですねぇ~・・・。
 ちょっと、ビックリしました★ 😅💦

●また、アジの身体の特徴といえば、身体の両端に走る「あの固いトゲトゲ」ですよね。

 その他には、肛門の前にもトゲがあって、釣り人なんかは、これで手をケガする事もあるんだそう。 👀
 さて前者のトゲトゲである「稜鱗(りょうりん・・・ぜいご、又は、ぜんごとも)」は、アジの種類だけが持っている特徴なんだそう★
 ・・・これって何でも、敵から身を守る為「鎧に当たる部分」なんだとか。
 アジにも幾つか種類がありますが、これもそれぞれに、幅や長さも違うんだそうです。 👀

 さて、そんな・・・アジさんの魅力と言えば、とにかく「タンパク質が豊富」で、その皮にも旨味が多い事にあるとか。
 それに、血液サラサラ効果のあるEPAや、DHAにタウリンなんかも、たっぷりと含まれておられます♡
 ・・・暑くなってきた、今のこの時期!
 ぜひぜひ余すことなく、その美味しさと栄養をこの身に取り入れて、来たるべき夏本番に備えようではありませんか。 (^_^)/
 (2017.7.31 文責・山野亜紀)


 〇2017年7月のお膳

◎7月のお膳(2017年)

〇キュウリの南蛮漬け

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