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第8話 「年の初めは、まず健康(笑)」(2014年1月)

●明けましておめでとうございます~。 o(^▽^)o

 お正月からとにかく寒くなる、寒くなる(!)と脅しまくられている昨今ですが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。 (^▽^;)
 ・・・はてさて、この1月で「和心きらり」も、いよいよそのレシピ数が、100の大台を超えました(!)
 私こと・・・山野亜紀が惰性的に購入してきた料理資料も着々と増えまして。 👀
 歴史が大の苦手(!)な私が、いくらか知識が増えてきましたよ、おほほ・・・。 (〃∇〃)


 歴史を紐解いてみて、逆に・・・一体何で今まで、こんな事に気付かなかったんだろうと思う事も、しばしばな昨今なのでございますが・・・★

●さて、お正月です。

 農耕民族の日本人は、新しい年を迎えると、その年の豊作を祈って神様にお祈りを捧げておりました。
 「年神様」は稲作の神様であり、また、福の神様でもあります。 (・∀・)

 なんと(!)皇室には、大晦日にまず川に入って身を清め、天と地、東西南北の四方を拝むなる習慣があり、
 この「身を清めて神様を迎える神事」が、お正月行事につながったと、資料にあります。 👀

 そして、お正月に戴く御屠蘇(おとそ)というのも、実は日本の習慣ではなく、中国から渡来してきたもののよう。 👀
 ・・・この「屠蘇という言葉」は、「蘇という鬼を屠る(ほふる、つまり殺める)」こと。
 一般には、酒に・・・とはいえ!
 ここに・・・今で言う調理酒の「みりん」を混ぜておくと、子供でも口に出来るくらいに甘くて、口当たりが良くなるそうなんですが★
 とにかく、このお酒に「屠蘇散(と呼ばれる、ようするに散薬★)」を入れて、一晩置いておきます。

 ・・・さて元旦の早朝になったら、まずは何処かの清い水で身を清めてから、若水(その年、初めて汲む水で、邪気を払うパワーがあるそう♡)をお供えした神棚や仏壇にご挨拶をして。
 そして・・・一同がうち揃った処で、家族で年賀の挨拶。
 汲んできた若水(わかみず)で作った雑煮を口にする前にはまず、
 この屠蘇散を戴くんだ・・・そうですが★
 ちょっと前置き長過ぎて、私こと山野亜紀なら、一発でくじけますな。
 ・・・というか、実家ではこんな事、1度もやったことがありません・・・。 ( ̄ー ̄;

●また、屠蘇散(という散薬)に含まれている薬草なんですが。

 紅花・浜防風・蒼朮・陳皮・桔梗・丁字・山椒・茴香・甘草・桂枝の(基本的には)10種類なんだそうで・・・。
 今も漢方屋さんでなら、手に入るような品揃えですよね。 👀
 ちょいと目先を変えたら、養命酒か、ツムラの漢方薬か、ってな処でしょうか。

 この呪い(まじない)が始ったのは、平安朝時代。
 厄病除けにと、年少の者から呑み始めて、年長の者で終ったり(年若い者からの精気を戴く)。
 はたまたこれも、年上から回す地方もあって、ホントに様々なようです。

●さて、1年の計は元旦にあり。

 今年も「病気したら、美味しいモノが食べられない。だから美味しく、元気に生きていこうぜ、きらりHP」でございます。 (^▽^;)
 ・・・これだけ流通も発達し、健康やダイエットに関する情報なども、テレビやネットで溢れかえっているようにみえて、「えぇっ、そおなの?」と、驚く真実に巡り合う事があります。

 ドラマで、「仁」という、現代に生きる医師が、江戸時代にタイムスリップをしてしまうというドラマが、大ヒットを飛ばした時の話です。
 ・・・その中で、主人公が愛するヒロイン、咲(さき)。
 その母親が、脚気を患うという下りがありました。 (^_^)v

 この脚気という病は、有名な処では「江戸患い」とも呼ばれ!
 ・・・今でこそ「ビタミンB1が不足」した事から起こる病と知られている病ですよね。 👀。

 ですが、ただのビタミン不足などと、軽んじていてはいけません。
 初期の頃はただの食欲不振に始るそうですが、とにかく全身がだるくなって、特に下半身がしんどいんだそう。 (゜-゜)
 次第に足が痺れ、むくんだり、動悸や息切れ、感覚がマヒして寝たきりになり。
 ・・・下手をすると心不全(!)を起こして死んでしまうという、ちょっと侮れない病なのです。 (-“-)

●先日、このHPの健康アドバイザー・林邦史朗先生にお聞きしたのですが。

 先生が、幼少の頃(つまり、第2次世界大戦が終った当時ですね)。
 とにかく物資と食糧不足から脚気に掛ってしまい、難儀をしたと聞きました。 👀

 この病なんですが、平安の頃から「貴族を中心に流行していた」と資料にはあります。
 実はこの脚気さん、ビタミン不足でも起こる病気なんですが・・・。
 米は脱穀せず、玄米のまま食べれば、様々なビタミンが摂れるのは皆さま、ご存知の通り。
 ところが白米にしてしまうから、この貴重なビタミン源が削ぎ落とされてしまいます。

 江戸人は、長年の経験から「蕎麦を食べていると、脚気になりにくい」と知っていたようで、だから江戸では蕎麦屋が大流行りになったのかも知れませんね。 👀

●明治になると、蕎麦や麦を食べると脚気になりにくいと知った軍隊では!

 当時は、流行り病の類と考えられていましたから、
 脚気の流行を懸念して、とにかく積極的にパンや麦飯を支給したそうです。
 ・・・学校給食なんかでも、パンが多用されていたのは、もしかしてこんな事が原因だったのかも知れませんね。 👀

 ただ・・・昭和30年代頃までの日本ではまだまだ、「白米に、たくさんの麦を混ぜて食べて主食にする」人が多くありました。
 ・・・今でこそ「白米に雑穀を混ぜて食べるのが健康に良い」とか、「米余り」や「減反政策」。
 それをどうしていこうなんてニュースになる時代になりましたが・・・。
 この当時はまだまだ、米の絶対的量が不足もしていたでしょうし、白米自体が高価で、なかなか庶民には口に出来ない宝物でした。

 昭和6年に米処・山形の農家で産まれた私の父も、
「銀シャリ(ようするに、白米★)が食べれるのに、代用食なんか食べられるか」
 と言って、蕎麦やサツマイモが食卓に上るのを嫌っていました。 (^_^;)
 「軍隊に行けば、銀シャリが食べられるから」と言って、兵隊さんに志願したという人も多くいたのだと、亡き両親や、明治産まれの祖母からも聞きましたけど。
 そんな時代が、日本にはあったのですよね。

●さて、脚気の特効薬なんですが。

 ニンニクの成分アリシンに、ビタミンB1を足したアリチアミンなどなど。 👀

 「自分は、ニンニク好きだから大丈夫」という人もいるでしょうが、この成分。
 水溶性だし、熱を加えれば壊れてしまうしで(!)
 その割には、運動のし過ぎや食べ過ぎ、お酒のアルコール分解をするのにも消費してしまう栄養素なのだそうで、これからの人生のためにも気を付けていきたいモンです。 (>_<)

 ・・・そういえば、「ドラマ 仁」で、主人公の仁が考案した「安道名津(あんドーナツ)」がコンビニ、セブンイレブンで販売されたなんて事がありましたよね。
 みなさんは、食べてみましたか?

 杉浦日向子さんの「一日江戸人」という本によると。
 江戸で一番食されたのは、お豆腐、大根、そしてお米だそう☆)の一品、「揚げだし豆腐」も、橘家のお弁当なる商標で売り出されてましたよね。 (^_^)v
 今年も、どうぞよろしくお願いします。
 (2014.1.1 文責・山野亜紀)


 〇コラボ企画・仁のお弁当★


 〇2014年1月のお膳

☆「江戸と蛸・さくら好きだね、日本人」~睦月の旬(2014年1月)

〇鰯ごはん

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